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ゆうこ

更新日:2025-11-11

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顧客に即時リーチしたい場合、プッシュ通知は最適なチャネルです。ただし、最初に目についたプロバイダーを選ぶ前に、プッシュ通知の費用をしっかり確認することが重要です。主流の料金モデルや隠れコストを理解し、マーケティング予算を無駄なく活用しましょう。

プッシュ通知の費用

プッシュ通知サービスの主なモデルと料金体系

プッシュ通知の費用に影響する主な要素

新しいサービスを導入する際は、その費用をしっかり評価することが大切です。特にアプリやウェブサイト向けのプッシュ通知では、いくつかの主要な要素がコストに大きく関わります。主なポイントは次の通りです。

月間アクティブユーザー数はウェブプッシュ通知の費用に影響
  • 月間アクティブユーザー(MAU)・購読者数:プッシュ通知の費用は、月間アクティブユーザー(MAU)や購読者数によって大きく変動します。多くのプロバイダーは通知を送信するユーザー数に応じて料金を設定しています。登録デバイス数に基づく課金の場合もあります。
  • メッセージ配信数:ユーザー数だけでなく、送信する通知の数も費用に影響します。一部のプロバイダーは配信数に応じて課金するため、事前に必要なボリュームを把握しておくことが重要です。
  • 高度な機能:より高度な機能を利用する場合、専門性の高いプラットフォームが必要となり、その分コストも上がります。ただし、こうした機能は企業の成長を後押しし、ROIがウェブプッシュ通知の費用を上回る可能性もあります。
  • サポートレベル・企業ニーズ:大規模な組織では、24時間365日のサポートやカスタムオンボーディング、チーム向けトレーニングなど、特別なニーズが追加費用につながることもあります。
  • プラットフォームの範囲・チャネル:プッシュ通知の費用は、プラットフォームの対応範囲によっても異なります。アプリやウェブプッシュ通知に特化したプロバイダーもあれば、マルチチャネルやオムニチャネルマーケティングに対応したサービスもあります。
  • 隠れコスト:無料サービスでも、見落としがちな隠れコストが発生する場合があります。こうした費用は予算を圧迫する原因になるため、事前に把握しておくことが重要です。

市場で主流のプッシュ通知料金モデル

プッシュ通知サービスには、いくつかの代表的な料金モデルがあります。主なモデルは以下の通りです。

#1 フリーミアム&従量課金制

フリーミアムは最も一般的な料金モデルのひとつです。ただし、無料で全てのプッシュ通知機能が使えるわけではありません。このモデルでは、ユーザー数や機能に制限がある無料プランが提供されます。従量課金制を採用しているプロバイダーもあり、フリーミアムと組み合わせて利用できる場合もあります。この場合、必要なサービスや配信量に応じてのみ料金が発生します。

これらのモデルは、スタートアップや新しいチャネルを試したい企業に最適です。特に従量課金制は、最初から費用の内訳が明確です。ただし、スケールアップに伴いコストが増加するリスクもあります。

#2 MAU・購読者ベースの階層型料金

もうひとつ人気の料金モデルが、MAUや購読者数に基づく階層型料金です。ウェブプッシュ通知の費用は規模に応じて決まり、プランを選択します。例えば、1万ユーザーまで、10万ユーザーまでなど、段階的なプランが用意されています。このモデルでは、選択したプラン内で定額で通知を送信できるため、スケールしても費用が予測しやすいのが特徴です。ただし、未使用分にも料金が発生するリスクがあります。

EngageLabはDAUスケール課金モデルを採用

#3 エンタープライズ向けカスタムプラン・契約型料金

大規模な組織や複雑なニーズを持つ企業では、カスタム料金プランが採用されることが多いです。多くのプロバイダーは前述の料金モデルを基に、エンタープライズ向けに個別契約も提供しています。貴社の要望に合わせてプッシュ通知の費用を交渉することが可能です。エンタープライズプランは費用が高くなるものの、サービス内容は貴社のニーズに合わせて最適化されます。

完全なコントロールやプレミアムサービスが必要な場合は、エンタープライズプランが最適な選択肢となります。EngageLabにお問い合わせいただくことで、貴社のブランドや特別な要件に合わせたカスタムオファーを提案してもらえます。

プッシュ通知サービスの利用料金はいくら?

ここまでの情報だけでは、どのプロバイダーを選べばよいか判断できない場合もあるでしょう。このセクションでは、主要プロバイダーが採用している料金戦略をまとめてご紹介します。比較しやすくなり、貴社ブランドに最適な選択が可能です。

1. EngageLab

EngageLab は、無制限のプッシュ通知とスケーラブルな料金体系を特徴とする包括的なエンゲージメントプラットフォームです。プラットフォーム内で、プッシュ通知(AppPush・WebPush)、メール、SMS、WhatsAppなど、ニーズに応じた複数チャネルの開発が可能です。

EngageLabはプッシュ通知のマルチチャネルプラットフォーム

さらに、詳細な分析機能やパーソナライズ機能、セグメント化機能、A/Bテストも利用できます。AppPushは30日間、WebPushは15日間の無料トライアルがあり、EngageLabのプッシュ通知を気軽に体験できるのも魅力です。

EngageLabの料金戦略 料金戦略

小規模・成長中の企業やスタートアップ、中規模~大規模ビジネス向け:DAUスケール課金モデルを採用。AppPush/WebPushのピーク時デイリーアクティブユーザー数に応じて費用が決まり、プッシュ通知の送信数や登録ユーザー数は無制限です。

無料ではじめる

2. OneSignal

OneSignalは、モバイルプッシュ、ウェブプッシュ、アプリ内メッセージ、メール、SMSなどをカバーする人気の顧客エンゲージメントプラットフォームです。無料プランでも豊富な機能を備えている点が特徴です。無制限のモバイルプッシュ通知やセグメント化、A/Bテストなどが利用できます。さらに高度な機能を使いたい場合は、グロースプランやカスタムプランへのアップグレードが必要です。無料プランがあるため、小規模ビジネスのプッシュ通知コスト削減にも最適です。

onesignal
onesignalの料金戦略 料金戦略
  • 小規模ビジネス向け:無制限のモバイルプッシュ送信が可能な無料プラン。ただし一部機能は制限。
  • 成長中の企業・スタートアップ向け:月額19ドルからのグロースプラン。チャネルごとに追加利用料が発生。
  • 中規模~大規模ビジネス向け:カスタムプロフェッショナル/エンタープライズプランを用意。料金や機能は要件に応じて個別対応。

3. Klaviyo

Klaviyoは、主にメールおよびSMSマーケティングオートメーションで知られており、モバイルプッシュ通知やWebPushサービスも提供しています。また、AIを活用した自動化機能が高く評価されています。その他の主な機能としては、統合されたオムニチャネルワークフロー、セグメンテーション、高度な分析、カスタマーサポート担当者へのアクセスなどがあります。プッシュ通知の費用については、ユーザープロファイル数が制限された無料プランがあります。

klaviyo

Klaviyoの料金戦略 料金戦略

  • 小規模ビジネス向け:250件の連絡先まで無料プランあり。送信可能なメッセージ数や利用機能に制限あり。
  • 成長中ビジネス・スタートアップ向け:メールプランは$20/月から、メール+モバイルプランは$35/月から。いずれも500件のアクティブプロファイルまで利用可能。
  • 中規模〜大規模ビジネス向け:アクティブプロファイル数に応じて料金変動。大規模組織向け専用プランはなし。ただし、レビューやマーケティング分析など追加サービス利用可能。

4. Firebase Cloud Messaging(FCM)

FCMはGoogleのFirebase/Google Cloudプラットフォームが提供するプッシュ通知サービス。Android、iOS、ウェブプッシュ通知に対応し、企業のコミュニケーション強化に最適。A/Bテストや分析などの機能も全ユーザーが無料で利用可能。

FCM
FCMの料金戦略 料金戦略

小規模ビジネス・成長中ビジネス・スタートアップ・中規模〜大規模ビジネス向け:FCMはプッシュ通知自体の費用不要。ただし、追加クラウドストレージが必要な場合は従量課金制のBlazeプランを検討。

5. Airship

Airshipはクロスチャネルのユーザーエンゲージメントに特化した先進的プラットフォーム。プッシュ通知、アプリ内メッセージ、メール、SMS/MMS、モバイルウォレット、AIによるカスタマージャーニーなど多彩な機能を提供。高度なパーソナライズや生成AIによる会話最適化も特徴。ただし、無料トライアルはなし。

airship

Airshipの料金戦略 料金戦略

小規模ビジネス・成長中ビジネス・スタートアップ・中規模〜大規模ビジネス向け:Airship EssentialsとAirship Enterpriseの2プランを用意。ただし、料金は非公開のためカスタム見積もりが必要。ウェブプッシュ通知の費用は事前把握が難しい。

プロバイダー比較表

プロバイダー 主な機能 おすすめ対象 無料プラン/トライアル 料金
OneSignal
  • モバイル&WebPush
  • アプリ内メッセージ
  • セグメント配信&A/Bテスト
  • 自動化&分析
スタートアップ・中小企業 無料プラン(最大10,000購読者・一部機能制限あり) フリーミアム+MAU段階制料金
Klaviyo
  • メール+SMS+プッシュ通知
  • EC連携が強力
  • パーソナライズ&フロービルダー
  • 売上トラッキング
ECブランド・大企業 無料枠(最大500件の連絡先・150通まで送信可能) 連絡先数に応じた段階制料金
Firebase Cloud Messaging (FCM)
  • モバイルプッシュ(Android/iOS)
  • アプリ連携
  • 無制限送信
  • APIベースのセットアップ
開発者・スタートアップ 完全無料 完全無料(開発者向け)
Airship
  • モバイル&WebPush
  • ジャーニー&A/Bテスト
  • 予測セグメント配信
  • オムニチャネルキャンペーン
大企業 無料プランなし(デモ利用可) エンタープライズ向けカスタムプラン
EngageLab
  • モバイル&WebPush
  • マルチチャネル配信(Push、SMS、WhatsApp)
  • 自動化ワークフロー
  • リアルタイム分析
  • 無制限送信
コスト予測・マルチチャネル成長・高度な分析を求める全ての企業 15日間無料トライアル(WebPush)、30日間無料トライアル(AppPush) DAUベース料金

見落としがちなプッシュ通知の隠れた費用とは

ライセンス費用が明示されていても、プロバイダーが案内していない追加費用が発生する場合があります。こうした隠れコストや追加費用には、以下のようなものがあります。

  • リッチメディア:画像付き通知や高度なカスタマイズを行う場合、帯域幅やストレージやデータ転送量に応じて追加料金が発生することがあります。
  • リッチメディアプッシュ通知の例(画像・GIF・動画)
  • データ・ストレージ費用:ユーザーセグメントや分析、ユーザー行動データの保存で追加費用がかかる場合があります。
  • メッセージ到達率・デバイス別チャネル対応:Android、iOS、Webで挙動が異なるため、高い到達率を確保するには追加設定やオプションが必要になる場合があります。その結果、ウェブプッシュ通知の費用が増加することもあります。
  • テスト・セグメント・最適化費用:より高度なキャンペーンを実施する場合、全プランで利用できないツールが必要となることがあります。その場合、上位プランへアップグレードする必要があり、プッシュ通知の費用が増加します。
  • EngageLabのA/Bテスト機能(全ユーザー利用可)
  • マルチチャネル追加オプション:メールやSMS、WhatsApp、アプリ内メッセージを後から追加する場合、既存プランのアップグレードが必要となり、追加費用が発生します。
  • 契約解除費用:エンタープライズプランでは長期契約が必要な場合があり、プロバイダー変更時に移行費用が発生することが多いです。

プッシュ通知だけじゃない!マルチチャネル戦略の構築

なぜマルチチャネル戦略が重要なのか

プッシュ通知は投資価値の高いチャネルです。強力な効果があり、比較的低コストで導入できます。しかし、プッシュ通知だけに頼ると、すべてのユーザーがプッシュ通知を許可したり、デバイストークンを登録したりするわけではないため、ブランドのリーチが限定されてしまいます。また、通知が多すぎるとユーザーに無視されたり、通知自体をオフにされることもあります。実際、メッセージ内容によってはメールやSMS、アプリ内メッセージの方が適している場合もあります。そのため、より広いリーチを実現するには、マルチチャネル戦略の活用が最適です。

コスト比較:プッシュ通知・メール・SMSの違い

新しい機能やサービス、チャネルに投資する際は、事前に費用を把握しておくことが重要です。プッシュ通知・メール・SMSのコストを比較しやすいように、表にまとめました。

チャネル メッセージ単価 導入費用 配信速度 エンゲージ率 活用シーン コスパ
プッシュ通知 1通あたり$0.0001~$0.002(MAU/DAUプランでは無制限の場合が多い) 低い 即時 CTR 5~15% リアルタイム通知、アプリエンゲージメント、タイムセール、リマインダー 高い
メール 1通あたり$0.001~$0.01(購読者数による段階制) 中程度 数分以内 開封率 15~25%/CTR 2~5% ニュースレター、ライフサイクルキャンペーン、プロモーション 中程度
SMS 1通あたり$0.02~$0.08(国やキャリアによって異なる) 低い 即時 開封率90%以上/CTR 10~20% 緊急通知、認証、取引情報の更新 低~中程度

業界・シナリオ別おすすめチャネルガイド

マルチチャネルで顧客エンゲージメント戦略を設計する際は、用途に応じて最適なチャネルを選択することが重要です。以下では、業界ごとや具体的なシチュエーション別に、どのチャネルを活用すべきかを解説します。

  • EC・小売業:カート離脱、再入荷通知、フラッシュセールにはプッシュ通知が効果的。メールはキャンペーン全般や新商品情報、ニュースレターに最適。クーポン配信やVIP向けの緊急通知にはSMSが最適。
  • SaaS・サブスクリプションサービス:アクティブユーザーにはWebまたはアプリ内プッシュ通知で新機能案内や利用リマインダーを送信。オンボーディングにはメール、セキュリティ警告など重要な場合のみSMSを活用。
  • メディア・コンテンツサイト:速報ニュースにはWebプッシュ通知。まとめや週刊ニュースレターにはメール、プレミアム向けの重要通知のみSMSを使用。
  • ゲーム・モバイルアプリ:デイリー報酬やイベント通知にはアプリ内プッシュ通知。頻度の低い連絡にはメール、SMSはVIPプレイヤー向け以外ではほとんど利用されない。
  • 金融・フィンテック:取引通知にはWeb・アプリ内通知、明細送付にはメール、緊急のセキュリティ・認証通知にはSMSを活用。

EngageLab:スケーラブルなエンゲージメントのための統合ソリューション

スケーラブルで予算管理しやすく、コストパフォーマンスに優れたマルチチャネルエンゲージメントプラットフォームをお探しの企業には、EngageLabが最適です。

その理由はこちら:

  • AppPushWebPushともにプッシュ通知は無制限、登録ユーザー数も無制限。配信頻度やオーディエンス規模が拡大しても追加コストなし。
  • DAU(デイリーアクティブユーザー)ベースの料金体系で、実際のアクティブユーザー数に応じた明確なコスト管理が可能。従量課金やメッセージ単位の課金ではなく、事前に正確なプッシュ通知費用が把握できる透明性が特長。
  • AppPushは30日間、WebPushは15日間の無料トライアルで、気軽にサービスを体験可能。
  • メール、SMS、WhatsAppなどマルチチャネル対応で、複数プラットフォームを使い分ける必要なし。

プッシュ通知の導入やマルチチャネル戦略の構築を、コストの高いエンタープライズツールに縛られず実現したい場合は、EngageLabがおすすめです。DAUに基づいた費用見積もり、無料トライアルでのスタート、ユーザー拡大に合わせた柔軟なスケールアップが可能。マルチチャネルの効率化で、ビジネスコミュニケーションをさらに強化しましょう。