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佐藤 健一

更新日:2026-05-26

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プッシュ通知広告とは、スマートフォン、PC、ブラウザ、アプリなどに通知形式で表示される広告・販促メッセージです。セール情報、クーポン、再入荷、キャンペーン告知、休眠ユーザーの再訪促進などに使われます。

ただし、通常のプッシュ通知、Webプッシュ通知、広告ネットワーク型のプッシュ広告は、仕組みや使い方が少し異なります。本記事では、プッシュ通知広告の意味、通常のプッシュ通知との違い、メリット、注意点、配信前に確認したいポイントを整理します。

本記事では、広告ネットワーク経由で外部ユーザーに配信するプッシュ広告と、自社アプリや自社サイトの同意済みユーザーに配信する販促通知の両方を整理します。サービスや費用を比較する場合も、まずは自社がどちらを使いたいのかを分けて考えることが重要です。

先に結論

プッシュ通知広告は、通知形式でユーザーに直接情報を届けられる一方、同意取得、配信頻度、通知内容の関連性が重要です。「目立つから送る」のではなく、ユーザーにとって必要性のある情報を、適切なタイミングで届ける設計が欠かせません。

プッシュ通知広告の仕組みと注意点を整理した図

プッシュ通知広告とは

プッシュ通知広告とは、ユーザーの端末やブラウザに通知として表示される広告メッセージのことです。ユーザーがアプリやWebサイトを開いていない状態でも、画面上や通知センターに表示される場合があります。

代表的な用途には、期間限定セール、クーポン配布、カゴ落ちリマインド、再入荷通知、新機能のお知らせ、アプリの再訪促進などがあります。通知をタップしたユーザーを、商品ページ、キャンペーンページ、アプリ内の特定画面へ誘導できます。

一方で、プッシュ通知広告はすべての広告目的に向いているわけではありません。すぐに伝えたい情報、期限のあるキャンペーン、既存ユーザーの再訪促進には向いていますが、商品やサービスへの関心がまだ低いユーザーに何度も送る施策には向きにくい場合があります。

プッシュ通知広告と通常のプッシュ通知の違い

通常のプッシュ通知とプッシュ通知広告は、どちらも通知形式で表示されます。違いは、主な目的にあります。

通常のプッシュ通知は、注文完了、配送状況、予約リマインド、セキュリティ通知など、ユーザーに必要な情報を届けるために使われます。一方、プッシュ通知広告は、キャンペーン告知、購入促進、再訪促進など、マーケティング目的で使われる通知です。

項目 通常のプッシュ通知 プッシュ通知広告
主な目的 必要な情報や状態変化を知らせる キャンペーン、再訪、購入などの行動を促す
主な例 注文完了、配送通知、予約通知、認証・セキュリティ通知 セール告知、クーポン、再入荷、限定オファー
重視する点 正確性、即時性、必要な情報のわかりやすさ 同意取得、配信頻度、セグメント、遷移先の一致

プッシュ広告・プッシュ型広告との関係

プッシュ広告やプッシュ型広告は、企業側からユーザーへ能動的に情報を届ける広告手法全般を指すことがあります。そのため、テレビCM、チラシ、メール広告、SNS広告なども広い意味ではプッシュ型の施策に含まれます。

プッシュ通知広告は、その中でもスマートフォンやPC、ブラウザ、アプリの通知枠を使って情報を届ける広告・販促手法です。つまり、プッシュ型広告の一種として考えると理解しやすくなります。

プッシュ通知そのものの基本を知りたい場合は、プッシュ通知とはの記事でも詳しく解説しています。

プッシュ通知広告の主な種類

プッシュ通知広告は、配信される場所や仕組みによっていくつかの種類に分けられます。ここでは、混同されやすい3つの形を整理します。

実務上は、まず「自社のユーザーに送る通知」なのか、「外部媒体や広告ネットワークを使って配信する広告」なのかを分けて考えると整理しやすくなります。前者は継続的なCRMやリテンション施策に向き、後者は新規接点の獲得や広告出稿に近い考え方になります。

プッシュ通知広告の広告ネットワーク型と自社ユーザー向け配信の違い

Webプッシュ広告

Webプッシュ広告は、Webサイトやブラウザ通知を通じて配信される広告・販促通知です。アプリをインストールしていないユーザーにも接点を作れる点が特徴です。

Webプッシュ通知の基本は、Webプッシュ通知とはの記事で整理しています。

Webプッシュ広告では、通知の許可を求めるタイミングも重要です。初回訪問直後に理由なく許可を求めるよりも、再入荷通知、キャンペーン通知、予約リマインドなど、ユーザーが受け取る価値を理解できる場面で案内した方が、不要な拒否や通知停止を減らしやすくなります。

アプリプッシュ広告

アプリプッシュ広告は、インストール済みアプリのユーザーに対して配信される販促通知です。購入履歴、閲覧履歴、地域、利用頻度などに応じて、セグメント別に配信できる点が特徴です。

例えば、ECアプリでの再入荷通知、フードデリバリーアプリでのクーポン配信、金融アプリでのキャンペーン案内などが考えられます。

広告ネットワーク型のプッシュ広告

広告ネットワーク型のプッシュ広告は、外部媒体や広告配信ネットワークを通じて、通知形式の広告を配信する方法です。自社アプリや自社サイトの既存ユーザーだけでなく、外部の配信面を使ってリーチを広げる場合があります。

ただし、配信できる範囲、費用、ターゲティング方法、レポート指標はサービスによって異なります。自社ユーザー向けのプッシュ通知配信とは分けて考えることが大切です。

料金を見るときも、広告ネットワーク型と自社ユーザー向けの配信ツールでは比較する項目が異なります。広告ネットワーク型ではクリック課金、表示回数課金、配信面、最低出稿金額などが確認点になり、自社ユーザー向けの配信ツールでは初期費用、月額費用、配信数、月間アクティブユーザー数(MAU)、分析機能、自動化機能などが基準になる場合があります。

「プッシュ通知広告の費用」と一括りにせず、どのタイプの費用を比較しているのかを確認しましょう。料金の安さだけでなく、配信対象、通知許可率、クリック後の成果、通知オフ率まで見て判断することが大切です。

プッシュ通知広告のメリット

プッシュ通知広告のメリットは、ユーザーの目に入りやすく、短い導線で行動につなげやすい点です。特に、即時性のあるキャンペーンや、既存ユーザーへの再訪促進と相性があります。

  • 気づかれやすい:端末やブラウザ上に通知として表示されるため、メールや一般的なバナーよりも目に入りやすい場合があります。
  • 即時性が高い:タイムセール、イベント直前、再入荷など、今すぐ伝えたい情報を届けやすいチャネルです。
  • 再訪促進に使いやすい:アプリやWebサイトを離れたユーザーに、再び訪問するきっかけを届けられます。
  • セグメント配信と相性がよい:ユーザーの属性や行動に合わせて、内容やタイミングを出し分けやすい点が特徴です。

特に、期間限定キャンペーン、再入荷通知、カゴ落ちリマインド、イベント直前の案内、休眠ユーザーへの再訪促進など、タイミングが成果に影響しやすい施策と相性があります。

プッシュ通知広告の注意点

プッシュ通知広告は目立ちやすい一方で、ユーザー体験を妨げやすいチャネルでもあります。配信頻度が高すぎたり、ユーザーに関係のない内容を送り続けたりすると、通知オフやアプリ削除につながる可能性があります。

  • 通知許可が必要:Webプッシュやアプリプッシュでは、ユーザーが通知を許可していない場合、通知を届けられません。
  • 頻度が高すぎると逆効果:短期間に何度も販促通知を送ると、ユーザーに負担を与えやすくなります。
  • 広告感が強すぎると不快に感じられる:毎回セールや購入促進ばかりだと、通知の価値が下がりやすくなります。
  • 通知文面と遷移先の一致が重要:通知をタップした後のページ内容が期待とずれていると、離脱や不信感につながります。

企業側では、通知を送ることだけでなく、通知をオフにされる原因も確認しておく必要があります。例えば、同じ内容の繰り返し、深夜・早朝の配信、ユーザーの行動と関係のないオファー、通知文面と遷移先の不一致は、通知停止につながりやすいポイントです。

参考情報

Webやアプリの通知は、ブラウザ、OS、アプリストアの仕様やポリシーによって表示条件や許可の扱いが変わる場合があります。実際に導入する際は、利用するOS・ブラウザ・配信サービスの公式情報もあわせて確認しましょう。

プッシュ通知広告を配信する前に確認したいこと

プッシュ通知広告を始める前に、配信対象、通知の目的、配信タイミング、遷移先、効果測定の方法を整理しておきましょう。先に設計しておくことで、不要な通知や成果につながりにくい配信を減らしやすくなります。

  • どのタイプで配信するか:広告ネットワークに出稿するのか、自社アプリ・自社サイトの同意済みユーザーに配信するのかを先に分けます。
  • 誰に送るか:新規ユーザー、既存ユーザー、購入経験者、休眠ユーザーなど、対象を明確にします。
  • 何を届けるか:セール、クーポン、再入荷、キャンペーン、リマインドなど、通知の目的を決めます。
  • いつ送るか:ユーザーが受け取りやすい時間帯や、行動につながりやすいタイミングを考えます。
  • どこへ誘導するか:通知をタップした後、商品ページ、キャンペーンページ、アプリ内画面など適切な場所へ誘導します。
  • どう改善するか:クリック率、コンバージョン、通知オフ率などを確認し、文面や対象を見直します。

プッシュ通知広告の作り方

プッシュ通知広告は、短い文面で内容を伝える必要があります。まずは目的、対象、通知許可の伝え方を整理し、そのうえで文面や遷移先、効果測定を設計しましょう。

1. 配信目的を決める

まず、再訪促進、購入促進、休眠復帰、イベント参加、キャンペーン告知など、通知の目的を決めます。目的が曖昧なまま配信すると、文面や遷移先がぶれやすくなります。

2. 配信対象を分ける

すべてのユーザーに同じ通知を送るのではなく、ユーザーの状態や行動に合わせて配信対象を分けます。例えば、初回購入前のユーザー、購入経験者、休眠ユーザーでは、届けるべき内容が異なります。

3. 通知を受け取るメリットを伝える

通知許可を求める前に、ユーザーが通知を受け取るメリットを伝えておくと、唐突な許可リクエストになりにくくなります。例えば、「再入荷を通知します」「予約前日にお知らせします」「限定クーポンを受け取れます」のように、通知の内容を具体的に示すことが大切です。

4. 短くわかりやすい文面にする

通知文面は、オファー内容、期限、ユーザーにとってのメリットを短く伝えることが大切です。表示される文字数の目安は、プッシュ通知の文字数制限の記事でも整理しています。

5. 遷移先を通知内容と一致させる

通知をタップした後は、通知内容に合ったページやアプリ画面へ直接誘導します。セール通知であれば該当キャンペーンページへ、再入荷通知であれば該当商品ページへ移動できる状態が理想です。

6. 効果を測定して改善する

配信後は、クリック率だけでなく、コンバージョンや通知オフ率も確認します。反応が低い場合は、文面、配信対象、配信時間、頻度、遷移先を見直しましょう。

効果測定で見るべきKPI

プッシュ通知広告では、クリック率だけで成果を判断しないことが大切です。通知がユーザー体験に与える影響も含めて確認しましょう。

なお、広告ネットワーク型の配信ではクリック単価や広告費用対効果、自社ユーザー向けの配信では通知許可率、通知オフ率、再訪率、購入完了率などが重要になりやすいです。配信方式によって見るべきKPIが変わる点に注意しましょう。

指標 確認したいこと
通知許可率 通知を受け取れるユーザーが十分にいるか
配信数・到達数 対象ユーザーに通知が届けられているか
クリック率 通知文面やオファーが興味を引けているか
コンバージョン率 通知後の行動が成果につながっているか
通知オフ率 配信頻度や内容がユーザー負担になっていないか

プッシュ通知広告・配信サービスを選ぶポイント

プッシュ通知広告を継続的に運用する場合は、配信できるだけでなく、セグメント配信、効果測定、自動化、対応チャネル、サポート体制も確認しましょう。

まず確認したいのは、「新規ユーザーへの広告出稿をしたいのか」「既存ユーザーとの関係を深めたいのか」です。前者であれば広告ネットワークや媒体選定、後者であればWeb Push、App Push、マーケティングオートメーション(MA)、CRM連携などの配信基盤が重要になります。

  • 対応チャネル:Webプッシュ、iOS、Androidなど、自社のユーザー接点に合っているか。
  • セグメント配信:ユーザー属性や行動データに応じて通知を出し分けられるか。
  • 効果測定:配信数、クリック、コンバージョン、通知オフなどを確認できるか。
  • 料金体系:初期費用、月額費用、配信数課金、クリック課金など、自社の配信目的や運用規模に合っているか。
  • 自動化:カゴ落ち、休眠復帰、再入荷、オンボーディングなどのシナリオに対応できるか。
  • 運用しやすさ:マーケティング担当者が継続的に改善しやすい管理画面やサポートがあるか。

プッシュ通知サービスを比較したい場合は、プッシュ通知サービス比較の記事も参考になります。

EngageLabで同意済みユーザー向けのプッシュ通知キャンペーンを運用する

EngageLabは、外部媒体へ広告を出稿する広告ネットワークではなく、自社のWebサイトやアプリで接点を持つユーザーに対して、App Push(アプリプッシュ通知)やWeb Push(Webプッシュ通知)を配信・管理するためのプラットフォームです。

EngageLabでは、App PushやWeb Pushを活用し、通知を許可したユーザーに対してプッシュ通知を配信できます。キャンペーン告知、再訪促進、休眠復帰、カゴ落ち対策、コンテンツ更新通知など、ユーザーの状態に合わせた通知キャンペーンを設計できます。

配信後は、送信数、配信数、表示数、クリック数などを確認し、通知内容や配信対象、配信タイミングを見直しながら改善できます。

EngageLabでWeb Pushの配信結果を確認する画面

また、メール、SMS、WhatsAppなど他のチャネルと組み合わせることで、プッシュ通知だけに依存しない顧客コミュニケーションも可能です。単発の広告配信ではなく、継続的なエンゲージメント施策の一部として運用できます。

プッシュ通知広告に関するよくある質問

プッシュ通知広告とは何ですか?

プッシュ通知広告とは、スマートフォン、PC、ブラウザ、アプリなどに通知形式で表示される広告・販促メッセージです。セール、クーポン、再入荷、キャンペーン告知、再訪促進などに使われます。

プッシュ通知広告とプッシュ型広告は同じですか?

完全に同じではありません。プッシュ型広告は、企業側からユーザーへ能動的に情報を届ける広告手法全般を指すことがあります。プッシュ通知広告は、その中でも通知枠を使って広告・販促メッセージを届ける方法です。

プッシュ通知広告にはユーザーの許可が必要ですか?

Webプッシュ通知やアプリプッシュ通知では、通常、ユーザーが通知を許可している必要があります。特に広告・販促目的で使う場合は、通知許可だけでなく、ユーザーが配信内容を理解し、必要に応じて停止できる設計が重要です。

プッシュ通知広告がうざいと思われないためには?

通知を送る理由を明確にし、ユーザーに関係のある内容だけを適切な頻度で配信することが重要です。同じ内容の繰り返し、深夜・早朝の配信、通知文面と遷移先の不一致は、通知停止やアプリ削除につながりやすくなります。

また、ユーザーが通知を停止できる導線を用意し、配信結果だけでなく通知オフ率も確認すると、ユーザー体験を損なわない運用に近づけやすくなります。

プッシュ通知広告の費用はどのように考えればよいですか?

費用は、広告ネットワークに出稿するのか、自社アプリやWebサイトのユーザーに配信するのかによって異なります。広告ネットワーク型ではクリック課金や表示回数課金、自社ユーザー向けの配信では初期費用、月額費用、配信数、MAU、分析機能などが比較項目になります。

そのため、相場だけで判断するよりも、配信対象、通知許可率、クリック後のコンバージョン、通知オフ率まで含めて費用対効果を確認することが大切です。

プッシュ通知の料金について詳しく知りたい場合は、プッシュ通知料金の相場の記事も参考になります。

まとめ

プッシュ通知広告は、通知形式でユーザーに直接情報を届けられるため、キャンペーン告知、再訪促進、購入促進に活用しやすい手段です。一方で、通知はユーザー体験に強く影響するため、同意取得、配信頻度、文面、遷移先、効果測定を丁寧に設計する必要があります。

まずは、通常のプッシュ通知とプッシュ通知広告の違いを理解し、自社のユーザーにとって必要性のある情報を届けることから始めましょう。