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ゆうこ

更新日:2025-12-18

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企業は常にデジタルイノベーションを通じて顧客とのつながりを強め、エンゲージメントを高めようとしています。世界には約7.21億台のスマートフォンがあり、SMSは顧客にダイレクトかつ即時にリーチできる、非常に効果的なチャネルとして存在感を高めています。

こうしたSMSに自動メッセージを組み合わせると、その効果をさらに高められます。手作業や人為的なミスを抑えながら、適切なタイミングでメッセージを届けられるためです。自動化によって顧客満足度が向上し、コンバージョン改善にもつながります。

ここからは、そもそも自動メッセージとは何か、その効果が分かる実例、自動メッセージ配信を始める際のステップまで順に見ていきましょう。

SMS自動メッセージガイド

自動送信テキストメッセージとは?

企業から予約の案内やセールのお知らせ、支払い完了の確認などのSMSを受け取った経験はないでしょうか。心当たりがあれば、それがまさに自動メッセージです。

自動テキストメッセージとは、企業があらかじめ設定したトリガーやイベントに応じて、顧客や見込み顧客に自動送信するメッセージのことです。トリガーやイベントには、予約リマインドや注文確認、商品レコメンド、セールのプロモーションメッセージなどが含まれます。

企業は各種ソフトウェアやプラットフォームを利用し、SMSやメール、SNSなど複数のチャネルで自動的にメッセージを送信しています。自動メッセージを使えば、顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションができ、ブランドへのエンゲージメントを高められます。

自動メッセージはどのように機能する?

世界では平均して毎日230億通以上のテキストメッセージが送信されています。このうちかなりの割合を、各ブランドや企業が配信する自動メッセージが占めています。自動メッセージは、あらかじめ用意したテキストテンプレート、特定のトリガー、配信方法を組み合わせて動作します。

自動メッセージの基本的な流れは次の通りです。

  • SMSの作成: まず送信したいメッセージの内容を作成します。シンプルなあいさつや注文確認、特別なプロモーション案内などが考えられます。
  • トリガーやキーワードの設定: 次に、メッセージ送信を開始する条件やキーワードを設定します。たとえば「体験する」「購入する」「今すぐ購入」など、顧客に取ってほしいアクションを促す言葉をトリガーとして登録します。
  • メッセージのスケジューリング: 希望する日時にメッセージが届くように配信時間を設定します。すぐに送るパターンや、指定した時刻に送るパターン、特定条件を満たしたときだけ送るパターンなどがあります。たとえば歯科クリニックなら、予約の24時間前にリマインドを自動送信する設定が考えられます。
  • 配信: トリガーが発動すると、システムが事前に用意したメッセージを自動的に送信します。この自動配信によりコミュニケーションが効率化され、顧客とタイムリーかつ一貫したやり取りができます。

顧客エンゲージメントを高める自動メッセージ実例10選

自動メッセージは、顧客一人ひとりと効果的にコミュニケーションを取るための有力な手段です。コストを抑えながらエンゲージメントやレスポンス率を高められる点も、大きな魅力です。

ここでは、自動テキストメッセージの具体的な活用例を10個取り上げます。企業がどのように顧客満足度を高め、長期的な関係構築に役立てているのかを見ていきましょう。

1. ウェルカムメッセージ(初回あいさつ)

ウェルカムSMSは、顧客にブランドのオンライン体験を紹介するのに最適なメッセージです。通常は、今後どのようなメッセージが届くのか、配信停止の方法、場合によっては初回限定クーポンコードなどを含めます。

最近の調査では、93%の顧客が、ブランドからのSMS購読に関心があると回答しています。以下はアパレルブランド「Draper James」がウェルカムメッセージで顧客との関係づくりを行っている例です。

ウェルカム自動メッセージの例

2. 注文確認メッセージ

注文確認メッセージは、顧客が注文を完了したタイミングで自動送信されるメッセージです。注文を受け付けたことや出荷準備を進めていること、配達予定時期などを伝えることで、顧客に安心感を与えられます。

「Baking Steels」の例では、注文確認メッセージに注文内容の確認情報や追跡リンク、配信停止の選択肢まで、必要な情報が過不足なく記載されています。

注文確認自動メッセージの例

3. 自動予約リマインド

予約リマインドは、顧客に予約日時を思い出してもらうための自動メッセージです。無断キャンセルや遅刻、直前のキャンセルを防ぐのに役立ちます。とくにサービス業や医療業界では、担当者が事前準備を行う必要があるため、非常に重要な役割を担います。

「Reid Medical」のシンプルなリマインドでは、診察日時を簡潔に伝えています。あわせて都合が悪くなった場合に備えたキャンセル用リンクも記載されています。

予約リマインド自動メッセージの例

4. プロモーション・割引案内メッセージ

SMSは開封率が98%と非常に高く、セールやシーズンキャンペーン、特別割引のプロモーションで多用されています。ただしスパムと感じさせないためにも、たとえば年に数回や四半期ごとなど、配信頻度を戦略的に設計することが大切です。

有名アパレルショップ「Jenni Kayne」の割引SMSは、顧客ごとにパーソナライズされたクーポンページへのリンクを記載し、日ごろのロイヤルティに対する感謝のメッセージも添えています。

割引プロモーション自動メッセージの例

5. カゴ落ち(カート放棄)対策の自動メッセージ

オンラインショッピングでは、カート放棄率の平均が70.19%に達するといわれています。うまく設計された自動メッセージは、こうした失われがちな売上を取り戻すのに役立ちます。カゴ落ちメッセージは、カートに商品が残ったままで購入手続きが完了していないタイミングで自動送信するよう設定します。

ティーンや若年層向けファッションブランド「Hot Topic」は、フレンドリーなトーンで、売り込みすぎない形のカゴ落ちリマインドを送っています。若い顧客層に合ったカジュアルな言い回しで、自然に行動を後押ししています。

カゴ落ち対策自動メッセージの例

6. 顧客フィードバック収集

調査データによると、65%の顧客が、良くない体験をきっかけに競合ブランドに乗り換えています。顧客からフィードバックを集めることで、自社の課題を把握し、サービス改善につなげられます。

短いSMSアンケートを作成し、回答用リンクを送ると、体験や意見、今後の期待などを効率よく把握できます。「Growing Tree Bank」の事例では、わずか3問のシンプルなアンケートで、顧客体験とネットプロモータースコア(NPS)を素早く評価できるようにしています。

顧客アンケート自動メッセージの例

7. 在庫復活(再入荷)のお知らせSMS

顧客の立場として、欲しい商品が売り切れてしまう状況は多くの人が一度は経験しているはずです。こうした不満を少しでも減らすには、再入荷したタイミングで自動メッセージを送り、再度購入のチャンスを逃さないようにしてもらう方法が有効です。

「IKEA」は、人気の棚ユニットが再入荷したタイミングで顧客へお知らせを送っています。あわせて来店前に在庫状況を再確認するよう促しており、顧客の手間やトラブルを未然に防いでいます。

再入荷通知自動メッセージの例

8. 商品レコメンドメッセージ

自動メッセージを活用して、新商品や売れ筋商品のおすすめを配信するのも有効です。たとえばWebサイト閲覧履歴などをもとに、おすすめ商品をSMSで知らせることで、購買意欲を高めたり、特定商品の売上を伸ばしたりできます。

「Hoka」シューズは、効果的な例を示しています。まず顧客のセレクトを褒めたうえで、送料無料の特典と購入ページへのダイレクトリンクを提示し、スムーズな購入を後押ししています。

商品レコメンド自動メッセージの例

9. カスタマーサポートメッセージ

自動メッセージは、オンラインのカスタマーサポートにも活用できます。とくに配達員や電気工事業者、水道工事業者など、現場に出るスタッフを多く抱えるサービス業では、高い効果が期待できます。

トラブルが発生したとき、顧客は長い待ち時間の電話をかける代わりに、SMSリンクからすぐに問い合わせできます。アメリカのレンタル会社「U-Haul」の例では、テキストリンクを使って簡単にチェックイン・チェックアウトができるように設計されており、顧客の手間を大きく減らせます。

サポート用自動メッセージの例

10. 会員特典・ロイヤルティプログラムの案内SMS

自動メッセージを活用するユニークな方法として、最新のロイヤルティプログラム情報を定期的に届ける施策もあります。ポイント還元や会員限定割引、特典付きキャンペーンのお知らせなどにより、顧客の継続利用を促せます。

世界展開するアイスクリームチェーン「Cold Stone Creamery」には、購入ごとにポイントが貯まるロイヤルティプログラムがあります。ブランドは自動メッセージサービスを使い、オンライン注文とポイント付与を連携させることで、顧客が無理なく継続利用できる仕組みを整えています。

ロイヤルティプログラム自動メッセージの例

EngageLabでビジネス向け自動メッセージを配信する

EngageLabは、SMSとプッシュ通知を単一プラットフォームから配信できるグローバルな顧客エンゲージメントプラットフォームです。世界中の企業が顧客とのつながりを強化するために活用しています。

こうした自動メッセージを効率よく運用するには、プラットフォーム選びが重要です。自動メッセージ配信でEngageLabを利用する主なメリットは次の通りです。

  • 1. 充実したSMSソリューション:
    EngageLabなら、マーケティングキャンペーンやプロモーション、トランザクション通知、システムアラート、ワンタイムパスワード(OTP)など、さまざまな用途のSMSを1つのプラットフォームから送信できます。
  • 2. グローバルな到達性:
    EngageLabを使うことで、世界中のユーザーに簡単にリーチできます。最大99%の到達率で、200以上の国・地域に高品質なSMSを最短5秒で届けられます。
  • 3. リアルタイムトラッキング:
    EngageLabの強力な分析ツールにより、SMSの到達状況やパフォーマンスをリアルタイムで可視化できます。常にタイムリーで効果的なコミュニケーションが行えているかを確認できます。
  • 4. 最高水準のデータセキュリティ:
    EngageLabは、個人情報やデータプライバシー、サイバーセキュリティに関する各国・地域の厳格な規制を順守し、高いレベルでデータを保護しています。

EngageLabで自動メッセージを始める:ステップバイステップガイド

EngageLabで自動メッセージ配信を始めたい場合は、次の手順に沿って設定を進めるとスムーズです。

1. アカウント登録・サインイン: EngageLabのサイトにアクセスし、アカウントにサインインします。まだアカウントがない場合は、新規に作成します。

EngageLabサインイン画面

2. 新しいキャンペーンを作成: サインイン後、ダッシュボードから作成したいキャンペーン種別を選択します。WebPushやAppPush、OTPなどと同じ要領で、新しいキャンペーンとして設定します。

EngageLabキャンペーン設定画面

3. メッセージの作成: 画面左側のメニューから「カスタムメッセージ」をクリックし、EngageLabのエディタで自動メッセージを作成します。テキストだけでなく、画像やCTAボタンなども追加できます。

EngageLabメッセージエディタ画面

4. 送信対象の選択: メッセージの内容が完成したら、連絡先リストをインポートします。さらに属性情報や行動データ、好みなどの条件でセグメントを作成し、ターゲットとなるオーディエンスごとに配信を出し分けることもできます。

EngageLab配信ターゲット設定画面

5. 配信スケジュールの設定: メッセージを今すぐ送るか、日時を指定して予約送信するかを選択します。その後「プレビュー」をクリックし、スマートフォンなど各デバイスでどのように表示されるかを確認します。

6. キャンペーンの配信: メッセージ内容と設定に問題がなければ、「ランチ」をクリックして自動メッセージキャンペーンを開始します。EngageLabの分析機能で、配信状況や成果を継続的にモニタリングできます。

まとめ

ここまで、自動メッセージの仕組みや活用例を紹介してきました。自動メッセージは、顧客のカスタマージャーニーを強化するための強力なツールです。

ウェルカムメッセージからトランザクション通知、割引案内まで、コミュニケーションを自動化すれば業務負荷を減らせます。そのうえで顧客体験の向上にもつなげられます。

多くのプラットフォームが存在しますが、自社の要件を満たし、双方向のコミュニケーションに対応し、データセキュリティを重視しているサービスを選ぶことが重要です。EngageLabなら、マルチシナリオでのメッセージ配信やリアルタイムトラッキング、高水準のセキュリティなど、必要な機能をワンストップで利用できます。

SMSマーケティングを次のレベルに引き上げたい場合は、EngageLabの無料トライアルに登録し、効果的な自動テキストメッセージの配信を今日から始めてみてはいかがでしょうか。

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