BtoB向けのMAツールを比較するときは、機能数や知名度だけで選ばないことが重要です。リード獲得、育成、営業への引き渡し、既存顧客との継続的なコミュニケーションでは、必要な機能と運用体制が異なります。
自社に合うツールを選ぶには、解決したい課題、運用担当者、既存のCRM・SFA、必要な配信チャネルを先に整理します。この記事では、BtoB向けMAツールを5つのタイプに分け、用途と運用条件が異なる9製品を共通の判断軸で比較します。
比較を始める前に確認する3点
- 主な課題は、リード獲得、育成、営業連携、既存顧客との継続的な接点のどれか
- CRM・SFA・名刺管理ツールと、利用できる顧客データがすでにあるか
- 兼任担当者が運用するのか、専任チームが複雑なシナリオを設計するのか
BtoB向けMAツールは目的と運用体制で選ぶ
MA(マーケティングオートメーション)は、見込み顧客の情報や行動を管理し、メール配信、スコアリング、営業への通知などを自動化する仕組みです。「B2Bマーケティング自動化プラットフォーム」と呼ばれる製品も、BtoB向けMAツールの比較対象に含まれることがあります。
ただし、すべてのMAツールが同じ業務を得意としているわけではありません。まずは自社の課題に近いタイプを確認し、その中から候補を絞り込むと比較しやすくなります。
本記事では、見込み顧客の獲得・育成を中心とするBtoB向けMAと、既存ユーザーの行動データを活用した継続利用施策向けMAを、同じ種類の製品として一律に比較せず、用途別に整理しています。
- 初めての導入・少人数運用型: 基本的なアクセス解析、フォーム、メール配信、スコアリングから始めたい企業向けです。複雑な設定よりも、担当者が継続して使えることを重視します。
- Web集客・匿名リード獲得型: Webサイトの訪問企業や問い合わせ前の見込み顧客を把握し、フォーム、ポップアップ、メールなどで接点を増やしたい企業向けです。
- CRM・SFA一体化型: マーケティングで獲得・育成したリードを営業へ引き渡し、商談や受注まで同じ顧客情報を使いたい企業向けです。
- 大企業・複雑な運用型: 複数部門、複数ブランド、大規模なリードデータ、複雑なシナリオや権限管理を扱う企業向けです。専任担当者や導入パートナーを含む運用体制が必要になる場合があります。
- 既存ユーザー・多チャネル運用型: すでに会員・利用者データや行動イベントを保有し、メール、SMS、プッシュ通知、WhatsAppなどを組み合わせて継続利用や利用再開を促したい企業向けです。
国内製品か海外製品かだけで候補を決める必要はありません。国内製品は日本語の運用支援や国内企業で使われるツールとの連携を確認しやすい一方、海外製品は既存CRMとの統合や大規模運用に強みをもつ場合があります。自社の既存システムと担当者の経験を含めて判断しましょう。
BtoB向けMAツール比較表
以下は、各製品の公式情報をもとに、主な用途と導入・運用条件を整理した比較表です。料金は2026年8月時点の公開情報です。契約条件、登録件数、利用量、オプションによって変わるため、導入前に各社へ確認してください。
| ツール | 向く企業 | 主な用途 | データ連携 | 導入・運用 | 料金 | 他タイプが向く場合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| BowNow | 初めてMAを導入する企業 | Web行動把握、メール、フォーム、営業通知 | Salesforceへの一方向連携、kintone、Sansan、iPaaS | 兼任・少人数で開始可能。Salesforce連携は通常サポート対象外 | 無料版あり。有料版は料金表・個別相談 | 高度なシナリオ・権限管理が必要 |
| List Finder | 少ない社内リソースでBtoB施策を始めたい企業 | アクセス解析、メール、PDF解析、優先リード通知 | Salesforce、Sansan、iPaaS経由の各種SFA・CRM | マーケティング担当者と営業担当者が連携する小規模運用 | 無料版あり。有料45,000円/月〜、初期費用別 | 高度なABM・大規模施策が中心 |
| Kairos3 Marketing | マーケティングと営業を段階的につなぎたい企業 | フォーム、LP、メール、スコアリング、セミナー管理 | Kairos3 Sales、Salesforce、Sansan、Zoom、API | 基本機能から開始可能。12か月契約、導入後6か月以上の伴走支援 | 20,000円/月〜。12か月契約、初期費用別 | 大規模CRMとの複雑な統合が必要 |
| SATORI | Web流入を問い合わせや商談につなげたい企業 | 訪問企業の把握、匿名リード施策、フォーム、メール | Webhookに対応。Sales Cloud、kintone、Sansanなどとの連携は追加オプション | 継続運用する担当者が必要。基本サポート・導入支援あり | 初期300,000円、148,000円/月。年間契約 | Salesforceを中心に営業・マーケティングを統合したい |
| HubSpot Marketing Hub | CRMを含めて顧客接点を一元管理したい企業 | フォーム、コンテンツ、メール、スコアリング、自動化 | HubSpot Smart CRMと統合。外部アプリ連携あり | CRMの設計・運用担当を明確にする。機能・支援範囲はプランにより異なる | 無料ツールあり。Starterは公式サイト表示で1,200円/月〜。契約条件により変動 | 既存CRMを維持したい場合 |
| Marketing Cloud Account Engagement | Salesforceを営業基盤として使うBtoB企業 | リード獲得、育成、スコアリング、営業連携 | Salesforce CRMとの連携を前提に設計 | Salesforce運用担当者が必要。SMS・WhatsAppはアドオン | Growth+ 150,000円/組織/月〜。年間契約 | Salesforce未利用、少人数で始めたい |
| Adobe Marketo Engage | 大規模・複雑なBtoBマーケティングを行う企業 | 高度な育成、ABM、複数段階のキャンペーン、分析 | Salesforce、Microsoft Dynamics、Veevaなど | 専任体制や導入支援を検討 | 個別見積もり。4パッケージ | 兼任担当者が基本施策から始めたい |
| SHANON MA | デジタル施策と展示会・セミナーを統合したい企業 | リード管理、イベント、メール、スコアリング、商談管理 | Salesforce、kintone、Sansan、Zoom、API | 部門横断の運用。スタンダード以上は専任支援担当者を設定可能 | 60,000円/月〜。1年契約 | 低価格で基本機能を試したい |
| EngageLab | 既存ユーザーの行動に応じた多チャネル施策を行う企業 | ユーザージャーニー、行動イベント、継続利用・利用再開施策 | SDK・APIでユーザー属性と行動イベントを連携 | 運用・製品・開発・テスト担当者の連携が必要。設計支援あり | MEP(1か月にユーザージャーニーでアクションを実行したユニークユーザー数)とイベント数に基づく個別見積もり | 新規リード獲得・SFA連携が中心 |
BtoB向けMAツールの選び方
解決したい課題を整理する
最初に、MAを導入して変えたい業務を一つずつ整理します。リード獲得が不足している場合と、獲得後のフォローが滞っている場合では、優先する機能が異なります。
- リード獲得:フォーム、LP、訪問企業の把握、ポップアップなどを確認します。
- リード育成:メール、セグメント、スコアリング、シナリオ配信を確認します。
- 営業への引き渡し:SFA・CRM連携、通知、商談情報の共有方法を確認します。
- 既存顧客との継続的な接点:行動イベント、複数チャネル、利用状況に応じたジャーニーを確認します。
目的を決めずに機能数だけを比較すると、導入後に使わない機能が増えたり、必要な業務を実行できなかったりします。最初の運用で実施する施策を2〜3件に絞り、その施策に必要な機能から確認しましょう。
運用体制と担当者のスキルを確認する
MAは導入すれば自動的に成果が出るツールではありません。対象者、配信内容、スコア条件、営業への引き渡し基準を設定し、結果を見ながら見直す担当者が必要です。
兼任担当者が運用する場合は、操作の分かりやすさ、テンプレート、初期設定支援、問い合わせ窓口を重視します。専任チームがいる場合は、複雑なシナリオ、権限管理、複数事業での運用、詳細な分析まで比較対象を広げられます。
CRM・SFA・名刺管理との連携を確認する
MAは見込み顧客の獲得・育成を担当し、SFAは営業活動や商談を管理し、CRMは顧客との関係や履歴を管理します。実際の役割は製品によって重なるため、名称ではなくデータの流れを確認することが重要です。
確認するのは「連携できるか」だけではありません。どのデータを、どちらの方向へ、どの頻度で同期できるかを確認します。標準連携、API、iPaaS、CSVでは、初期設定と保守に必要な工数が異なります。
必要な機能と配信チャネルを確認する
BtoB向けMAでよく使われる機能には、フォーム、Web行動把握、メール配信、セグメント、スコアリング、営業通知があります。ただし、すべての企業が同じ機能を必要とするわけではありません。
メールを中心に見込み顧客を育成するのか、Webサイト上の行動を問い合わせにつなげるのか、既存ユーザーへSMSやプッシュ通知も使うのかを整理します。主要な施策と関係しないチャネルが多くても、日常の運用には役立たない場合があります。
料金体系と総コストを比較する
月額料金だけでなく、初期費用、契約期間、登録リード数、マーケティングコンタクト数、メール配信数、ユーザー数、API、外部連携、導入支援を含めて比較します。
無料版や低価格プランは操作を確認する用途に適しています。ただし、スコアリング、CRM連携、権限管理などが上位プランに限定される場合があります。候補を比較するときは、初年度と運用が拡大した後の費用を分けて見積もりましょう。
導入・運用支援の範囲を確認する
国内製品と海外製品のどちらを選ぶ場合も、サポートの言語だけで判断せず、初期設定、データ移行、シナリオ設計、操作問い合わせ、定着支援のどこまで含まれるかを確認します。
操作方法だけでなく、施策の設計や運用改善まで支援を求める場合は、有償支援や導入パートナーが必要になることがあります。社内で担当する範囲とベンダーへ依頼する範囲を契約前にそろえておくと、導入後の停滞を防ぎやすくなります。
BtoB向けMAツールをタイプ別に比較
ここからは、9製品を主な適用タイプの順に紹介します。製品ごとに機能範囲やプランが異なるため、最終的な比較では必ず公式ページと個別見積もりを確認してください。
初めての導入・少人数運用型
BowNow:初めてMAを導入する企業向け
BowNowは、無料版から操作を試せる国内MAツールです。Web行動の把握、メール配信、フォーム、営業担当者への通知など、BtoBマーケティングで使われる基本機能から始めたい企業に向いています。
- 向いている企業:専任担当者が少なく、最初の施策を限定して運用したい企業
- 主な機能:アクセス解析、メール配信、フォーム、ABMテンプレート、営業通知
- 連携:BowNowからSalesforceへリード情報を送る一方向連携、kintone、Sansan、iPaaSとの連携に対応
- 運用・導入条件:無料版と有料版では利用できる機能や上限が異なります。Salesforce連携の設定や不具合対応は通常サポートの対象外となるため、Salesforce運用担当者または支援会社の協力が必要です。
- 料金:無料版あり。有料プランの詳細は料金表または個別相談
List Finder:少ないリソースでBtoB施策を始めたい企業向け
List Finderは、アクセス解析、メール配信、PDF閲覧解析、スコアリング、優先リード通知を備えた国内MAツールです。営業担当者も顧客のWeb行動を確認し、アプローチのタイミングを判断しやすい構成です。
- 向いている企業:マーケティング担当者が少なく、営業と一緒に休眠顧客の掘り起こしや優先リードの発見を進めたい企業
- 主な機能:アクセス解析、フォーム、PDF解析、メール配信、スコアリング、セミナー管理
- 連携:Salesforceとの直接連携、Sansan、iPaaS経由で各種SFA・CRMと連携
- 運用・導入条件:外部ツール連携はプレミアムプランまたは有料オプションが必要になる場合があります。導入時にはキックオフ、定期ミーティング、技術サポートなどの支援を利用できます。
- 料金:フリー0円。有料プランは45,000円、69,000円、92,000円/月。初期費用100,000円
Kairos3 Marketing:マーケティングと営業を段階的につなぎたい企業向け
Kairos3 Marketingは、フォームやLPによるリード獲得、メール配信、スコアリング、セミナー・ウェビナー管理を行える国内MAツールです。同シリーズのKairos3 Salesと組み合わせると、マーケティングから商談管理まで同じ顧客情報を使えます。
- 向いている企業:基本的なMAから始め、必要に応じてSFAまで運用範囲を広げたい企業
- 主な機能:リード管理、フォーム・LP、メール、スコアリング、展示会・ウェビナー管理
- 連携:Kairos3 Sales、Kairos3 Timing、Salesforce、Sansan、Zoom、API
- 運用・導入条件:Salesforce連携など一部の接続ではAPI機能が必要です。最短利用期間は12か月で、導入後は少なくとも6か月間、専任担当者による伴走支援を受けられます。
- 料金:スタンダード20,000円/月〜、プロ155,000円/月〜(税別)。初期費用別
Web集客・匿名リード獲得型
SATORI:Web流入を問い合わせにつなげたい企業向け
SATORIは、問い合わせ前の匿名見込み顧客を含め、Webサイト上の行動に応じた施策を行える国内MAツールです。アクセス企業リスト、ポップアップ、フォーム、プッシュ通知、メール配信、スコアリングを組み合わせられます。
- 向いている企業:Webサイトへの流入はあるものの、問い合わせや営業リストの獲得につながっていない企業
- 主な機能:訪問企業把握、匿名リードへのコンテンツ出し分け、フォーム、メール、プッシュ通知、スコアリング
- 連携:Webhookに対応。Sales Cloud、kintone、Sansanなどとのデータ連携は追加オプション
- 運用・導入条件:ポップアップやフォームを設置し、対象セグメントと営業通知の条件を継続的に見直す担当者が必要です。基本料金にはオンラインサポート、導入ミーティング、トレーニングが含まれますが、外部ツール連携や個別の運用支援は追加条件を確認します。
- 料金:初期費用300,000円、月額148,000円(税別、年間契約・一括前払い)
CRM・SFA一体化型
HubSpot Marketing Hub:CRMを含めて顧客接点を一元管理したい企業向け
HubSpot Marketing Hubは、フォーム、コンテンツ、メール、広告、リードスコアリング、ワークフローをHubSpot Smart CRMの顧客情報と組み合わせて運用できます。マーケティングと営業が同じコンタクト情報を確認したい企業に向いています。
- 向いている企業:リード獲得から営業フォローまでHubSpot製品群で管理したい企業
- 主な機能:フォーム、LP、メール、コンテンツ管理、リードスコアリング、自動化、分析
- 連携:HubSpot Smart CRMと統合し、外部アプリとの連携にも対応
- 運用・導入条件:高度なスコアリングや自動化は有料エディションが中心です。日本語サポートや導入支援の範囲はプランで異なります。
- 料金:無料ツールあり。Starterは公式サイト表示で1,200円/月〜、Professional 106,800円/月〜、Enterprise 432,000円/月〜。表示価格や請求単位は、通常価格、コアシート数、マーケティングコンタクト数、契約条件により異なります。
実際の費用はコアシート、マーケティングコンタクト数、追加機能で変動します。既存CRMを維持する場合は、必要な同期範囲と移行工数も比較してください。
Marketing Cloud Account Engagement:Salesforceを営業基盤として使う企業向け
Marketing Cloud Account Engagementは、旧Pardotとして知られるSalesforceのBtoBマーケティングオートメーション製品です。フォーム、ランディングページ、メール、リード育成、スコアリングをSalesforceの営業データとつなげて運用できます。
- 向いている企業:SalesforceをSFA・CRMとして利用し、マーケティングと営業のデータを同じ基盤で扱いたい企業
- 主な機能:リード獲得、メール、エンゲージメントプログラム、スコアリング、BtoB分析
- 連携:Salesforce CRMとの連携を前提に、リードから商談までを管理
- 運用・導入条件:Salesforceのデータ設計と権限を理解する担当者が必要です。SMS・WhatsAppはアドオンのため、契約前に料金と利用条件を確認します。
- 料金:Growth+ 150,000円、Plus+ 330,000円、Advanced+ 528,000円、Premium+ 1,800,000円/組織/月(年間契約)
大企業・複雑な運用型
Adobe Marketo Engage:大規模で複雑な運用を行う企業向け
Adobe Marketo Engageは、大規模なリードデータと複数段階の育成プログラムを扱うエンタープライズ向けMAです。高度なセグメント、ABM、複数チャネルのキャンペーン、アトリビューションを含む運用を想定しています。
- 向いている企業:複数部門・ブランドで高度なBtoBマーケティングを運用する企業
- 主な機能:育成プログラム、動的コンテンツ、ABM、ジャーニー分析、アトリビューション
- 連携:Salesforce、Microsoft Dynamics、VeevaとのネイティブCRM連携など
- 運用・導入条件:データ設計、シナリオ、権限、分析を担当する専任体制や導入支援を検討します。
- 料金:Growth、Select、Prime、Ultimateの4パッケージ。価格は個別見積もり
担当者が限られ、短期間で基本施策を開始したい企業には運用負荷が大きくなる可能性があります。必要な機能と社内体制を先に確認してください。
SHANON MA:デジタル施策と展示会・セミナーを統合したい企業向け
SHANON MA(SHANON MARKETING PLATFORM)は、Web上の行動だけでなく、展示会、セミナー、名刺などの接点も含めてリード情報を管理できる国内MAツールです。マーケティング施策と商談管理を同じ製品内で扱うこともできます。
- 向いている企業:展示会やセミナーの比重が高く、デジタルとオフラインの履歴をまとめたい企業
- 主な機能:リード管理、フォーム・LP、イベント管理、名刺、メール、スコアリング、SFA
- 連携:Salesforce、kintone、Sansan、Zoom、API、CSV
- 運用・導入条件:利用する連携や機能はプランで異なり、契約期間は1年間です。スタンダード以上では専任の支援担当者を設定でき、運用代行は有償で利用できます。
- 料金:デジタル60,000円、スタンダード120,000円、エンタープライズ300,000円/月
既存ユーザー・多チャネル運用型
EngageLab:既存ユーザーの行動に応じた多チャネル施策向け
EngageLab MAは、ユーザー属性と行動イベントをもとに、ユーザージャーニーを設計するマーケティングオートメーション製品です。AppPush、WebPush、Email、SMS、WhatsAppの5チャネルを組み合わせて、既存ユーザーへの案内や継続利用施策を実行できます。
- 向いている企業:会員、契約者、サービス利用者などの既存ユーザーデータを保有する企業
- 主な機能:ユーザー属性、行動イベント、セグメント、ビジュアルジャーニー、メッセージ頻度制御、多チャネル配信
- データ連携:SDK・API・データアップロードでユーザー属性、連絡先、行動イベントを取り込む
- 運用・導入条件:運用担当者が対象者とジャーニーを設計し、製品・開発担当者が計測とAPI連携を行い、テスト担当者がデータを確認します。EngageLabは計測設計やユーザージャーニー設計を支援します。
- 料金:月間のMEP数とイベント数に基づく月額契約。公開固定価格はなく個別見積もり
既存ユーザー向けの多チャネル施策を重視する場合
BtoB企業でも、契約前のリード管理より、契約後・登録後のユーザー体験を改善したい場合があります。たとえば、無料トライアル利用者への機能案内、初期設定が止まったユーザーへのリマインド、利用頻度が下がった契約者への再案内などです。
このような施策では、フォームや名刺情報よりも、ログイン、機能利用、プラン変更、契約更新などの行動イベントが重要です。既存ユーザー向けの多チャネル施策を検討する場合は、EngageLabも候補になります。
このタイプが候補になる条件
- 会員ID、契約者ID、アプリユーザーIDなど、識別できるユーザー情報がある
- Webサイト、アプリ、業務システムから行動イベントを取得できる
- Emailに加え、SMS、WhatsApp、AppPush、WebPushも施策に使いたい
- 開発担当者と運用担当者が、計測項目とユーザージャーニーを共同で設計できる
一方、問い合わせ前の匿名企業を特定したい場合、見込み顧客をスコアリングして営業へ渡したい場合、Salesforce上で商談まで一元管理したい場合は、その用途に強いBtoB MAを優先して比較してください。
自社に合うMAツールの候補を絞る
最終候補は、機能数ではなく、自社が最初に実行する施策と運用体制から絞ります。次の目安を使うと、比較対象を減らしやすくなります。
- 初めて導入し、少人数で運用する:BowNow、List Finder、Kairos3 Marketingを中心に比較
- Webサイトの流入を問い合わせにつなげる:SATORIを含め、訪問企業把握、フォーム、ポップアップを比較
- CRM・SFAと営業活動を一体化する:HubSpot Marketing Hub、Marketing Cloud Account Engagement、SHANON MAを比較
- 複数部門で高度な施策を運用する:Adobe Marketo Engageとエンタープライズ向けプランを比較
- 既存ユーザーの行動に応じて複数チャネルを使う:EngageLabを含む顧客エンゲージメント型の製品を比較
自社のデータ構成や配信チャネルが複雑な場合は、製品資料だけで判断せず、現在のシステム、対象ユーザー数、月間イベント数、運用担当者を整理したうえで相談すると、必要なプランと導入範囲を確認しやすくなります。







