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高橋 ゆうこ

更新日:2026-02-27

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リリースから数か月が経つと、多くのアプリで数値に共通した「嫌な兆候」が見え始めます。インストール数は安定し、マーケティング施策も回っているのに、DAUだけが静かに落ちていく。健全だったDAUの推移は横ばいになり、その後じわじわ下落します。

するとプロダクトチームは機能面の課題を疑い、グロースチームは施策を微調整し始めます。マーケティングチームも「価値が伝わっていないのでは」と仮説を立てます。

残念ながら、これはBtoBアプリで日常的に起きるシナリオです。価値があり、作り込みも良く、レビュー評価も高いツールであっても、ユーザーの日々の業務フローに残り続けるのは簡単ではありません。

だからこそ、初期の成長フェーズを越えてスケールが進み、手動施策が効きにくくなった段階で「アプリのDAUを増やす方法は?」という問いが生まれます。

本記事では、実績あるフレームワークと実行しやすい施策をもとに、DAUを増やす方法を解説します。担当チームが押さえるべき要点を整理し、指標改善につなげていきましょう。

DAUの基礎理解:DAUを増やすための土台

なぜDAUはアプリの成功に不可欠なのか

DAUとは、24時間以内にアプリを積極的に利用したユニークユーザー数を示す指標です。ほかの指標と違い、実際の利用実態と長期的な成長余地を反映しやすい点が特徴です。

DAUが健全であれば、ユーザーが継続的な価値を感じており、日々の習慣に取り入れ始めていると判断できます。さらに、日々の利用が増えるほど継続率が上がり、顧客生涯価値が伸びやすくなります。結果としてコンバージョン機会も広がり、売上成長にもつながりやすくなります。

分析:DAU(アクティブユーザー)

そのため、DAUをどう伸ばすかを改めて整理することは重要です。特にBtoBでは、業務フローに入り込めるかどうかが、成長の分水嶺になります。

DAUと関連する重要指標

DAUは単独で存在する指標ではありません。リテンションマーケティング戦略の一部です。DAUを本気で伸ばすなら、関連指標もあわせて追う必要があります。

  • 月間アクティブユーザー数:リーチの指標。DAUは定着度の指標。
  • DAU/MAU比率:ユーザーの再訪頻度を示す。
  • 継続率:オンボーディング後も利用が続いているかを示す。
  • 解約率:利用を止めたユーザー数を示す。詳しくは 顧客離脱をなくす方法 のガイドを参照。
  • セッション頻度と滞在時間:利用の深さを示す。

自社アプリのDAUを増やすための中核フレームワーク

DAUを伸ばしているアプリには、共通する型があります。中核となるフレームワークは、3つのライフサイクル段階に集中します。アクティベーション/エンゲージメント/再エンゲージメントです。

#1 新規ユーザーのアクティベーションを最適化する

DAUを増やす最初の壁はアクティベーションです。ユーザーが早期に価値を感じられないと、再訪はほとんど起きません。重要な論点は、アプリの中核価値を最初の30秒で示せるかどうかです。

効果的なアクティベーションは、全機能の紹介ではありません。最初の「意味のある成功体験」まで導くことです。オンボーディングを簡素化し、適切なインセンティブを用意すると、ユーザーは「なぜ必要か」を理解しやすくなります。

この初期の納得感が、日常利用と長期継続の土台になります。たとえば、限定クーポン付きのウェルカムメールは、初回ユーザーの再訪を促す有効な手段です。

オンボーディング戦略(アクティベーション最適化)

#2 コアユーザーのエンゲージメントを深める

アクティベーション後の課題は、毎日戻ってくる理由を作ることです。DAUが強いアプリは偶然に頼りません。日々のエンゲージメントループを意図的に設計します。

たとえば、繰り返し発生する課題の解決、タイムリーな示唆の提供、毎回「自分に関係がある」と感じるパーソナライズコンテンツが挙げられます。こうした仕組みが、日常利用を生みます。

DAUを伸ばす打ち手を検討する際は、顧客に一貫した価値を届けるコンテンツを起点に設計するのが有効です。深いエンゲージメントは、ときどき使うユーザーを習慣的に使うユーザーへ変えます。

エンゲージメント戦略(定着化の仕組み)

#3 休眠ユーザーを効果的に呼び戻す(再エンゲージメント)

どんなに優れたアプリでも、時間とともにユーザーは離脱します。違いは、非アクティブを行き止まりとして扱うかどうかです。成果を出すアプリは、それを機会として捉えます。

離脱の兆候を早期に検知し、適切なタイミングで関連性の高いアプローチを行えば、多くの休眠ユーザーを再エンゲージメントできます。構造化された再エンゲージメント戦略があれば、反応がないまま離脱し続ける状態を減らせます。

再エンゲージメント戦略(休眠ユーザーの呼び戻し)

自社アプリのDAUを増やすための実行施策

フレームワークを理解するのは第一歩にすぎません。難しいのは実行です。DAUを本気で伸ばすには、戦略を日々の行動に変える施策が必要です。

#1 アクティベーション率を高める施策

DAU成長はアクティベーションから始まります。初期に価値を感じられないユーザーは、ほとんど戻りません。だからこそ、オンボーディングは摩擦を取り除き、アプリのコア機能へ集中させる設計が重要です。

選択肢を増やして新規ユーザーを迷わせるのではなく、ステップごとに誘導します。即時の価値が伝わる「1つの行動」まで導くのがポイントです。結果として、初回離脱を抑えやすくなります。

さらに、インセンティブ付きの導入タスクも有効です。小さな報酬、進捗の可視化、早期アンロックは、最初の重要アクションの完了を後押しします。固定のチュートリアルより、文脈に合ったアプリ内メッセージや行動トリガー型のプロンプトが効果的です。

#2 毎日の利用習慣を作る施策

アクティベーション後は、毎日戻る理由を作ることがゴールです。日々の習慣は継続的な価値提供から生まれます。これが、自然にDAUを伸ばす方法です。

ここではパーソナライズが重要な役割を担います。メッセージが興味関心や利用パターンに合うほど反応は高くなります。好みの時間帯に合わせて届けることで、効果はさらに上がります。

反対に、タイミングが悪い通知や過剰な通知は通知疲れを生みます。クリック率を下げ、離脱にもつながります。内容が正しくても配信設計が弱いと成果が出にくい点に注意が必要です。

パーソナライズ戦略(配信最適化)

#3 休眠ユーザーを効率的に呼び戻す施策(再エンゲージメント)

エンゲージメント設計が強くても、いずれ一部のユーザーは休眠します。高DAUのアプリと苦戦するアプリの違いは、休眠への向き合い方です。重要なのは、放置せず「戻る導線」を設計することです。

最初のステップは、離脱済み、または離脱リスクが高いユーザーセグメントを特定することです。数日アプリを開いていないユーザーと、数週間休眠したユーザーでは必要なアプローチが異なります。最終利用日や行動、ライフサイクル段階でセグメントします。

次に、段階的でマルチチャネルの再エンゲージメント戦略を設計します。まずはプッシュ通知で軽いリマインドを行い、反応がなければ電子メールやWhatsApp(ワッツアップ)で詳しいメッセージを送ります。適切に設計できれば、再エンゲージメントは追加の獲得コストなしでDAUを押し上げる有力手段になります。

スケールして回し切るには「グロースエンジン」が必要な理由

ただし、DAUを増やす方法を知っていることと、それを継続的に実行できることは別です。ここでは、取り組みを「仕組み化」し、安定して成果を出すための考え方を整理します。

手動施策ではスケール時にDAUを増やしにくい理由

DAU成長を手作業で進める場合、単発キャンペーンやスプレッドシート、分断されたツールに頼りがちです。この方法は、アプリが小さく伸びている初期なら機能します。ただし、すぐに非効率になります。

ユーザー数が増えると、リアルタイム行動への反応が遅れます。セグメント別のメッセージ最適化も難しくなります。チャネル間で一貫性を保つ負担も大きくなります。

その結果、手動運用は遅延と機会損失を生みやすくなります。ユーザー体験も分断され、成果が伸びにくくなります。持続的にDAUを伸ばすには、適切な基盤が必要です。

スケール可能なDAU成長ソリューションに必要な要件

DAUをスケールさせるには、データとオートメーション、マルチチャネル配信をつなぐ一元型のグロース基盤が必要です。理想のソリューションは、ユーザー行動をリアルタイムで把握できることが前提です。加えて、高度なセグメンテーションとライフサイクル全体の自動化が求められます。

さらに重要なのは、チームの作業負荷を増やさずに一貫性を維持できることです。要するに、DAU成長ツールに求める要素は次のとおりです。

  • ユーザー行動のリアルタイムトラッキング
  • ライフサイクルジャーニーの自動化
  • 同一プラットフォームでのマルチチャネル配信
  • 高度なセグメンテーションとパーソナライズ
  • データに基づく最適化

EngageLabがユーザーライフサイクル全体のDAU成長を自動化する仕組み

EngageLabは、「DAUを増やす」を仕組みとして回すためのプラットフォームです。リアルタイムのユーザーデータと自動ワークフロー、マルチチャネル配信を1つの基盤で提供します。これにより、担当チームはDAU成長戦略をスケールさせながら運用できます。

EngageLabのウェブサイト

さらに深掘りしたい場合は、次の記事も参考になります。

EngageLabで作る自動化DAU成長サイクル

DAUを継続的に増やすには、アクティベーション、エンゲージメント、再エンゲージメントを連続ループとしてつなぐ自動化システムが必要です。ここでEngageLabは、戦略を運用に落とし込み、継続的に回すための「グロースエンジン」として機能します。

無料で試す

EngageLabは、次の機能でDAUフレームワークの各段階を支援します。

  • 新規ユーザーのアクティベーション自動化:行動トリガー型のオンボーディングジャーニーで、最初の意味あるアクションまで導く。テンプレートを用い、顧客に合う自動ジャーニーを作成可能。
  • スケール可能な日次エンゲージメントのパーソナライズ:日々の習慣化を支援するため、メッセージのパーソナライズに対応。複数チャネルの配信設計により、通知疲れを抑えつつ価値提供を継続。
  • スマートな配信頻度:頻度制御で過剰配信を抑止。繰り返し配信や競合配信を避け、ユーザーの注意を尊重しながら日々の接点を維持。 EngageLabの配信頻度コントロール
  • 休眠ユーザーのセグメンテーション:離脱の兆候があるユーザーを抽出。非アクティブ期間、機能利用状況、ライフサイクル段階でセグメント可能。
  • 再エンゲージメントジャーニーの自動化:段階的な再エンゲージメントフローを設計。複数チャネルと複数タイプのメッセージを組み合わせ、関連性と価値を保ちながら必要に応じて緊急度を調整。 EngageLabの再エンゲージメントジャーニー

まとめ

自社アプリのDAUを増やすことは、近道を追う話ではありません。最初の接点から長期利用、再エンゲージメントまでを支える仕組み作りです。本記事で解説した戦略を、EngageLabのような自動化プラットフォームで組み合わせて実行すれば、DAU成長は「繰り返し発生する課題」から「予測可能でスケールするプロセス」へ変わります。

単発キャンペーンを越え、持続可能なDAU成長施策を構築したい場合、EngageLabは実行基盤を提供します。