没入感のあるスマホアプリのオンボーディング体験を設計することは、ユーザー満足度をすばやく高める効果的な方法の一つです。初回体験の質は、その後の継続利用に大きく影響します。
そのためには、スマホアプリのオンボーディングの基本、重要性、そしてベストプラクティスを理解しておく必要があります。本記事では順に解説します。
スマホアプリのオンボーディングとは
スマホアプリのオンボーディングとは何か
ユーザーがスマホアプリの利用をスムーズに開始できるよう支援するプロセスを、スマホアプリのオンボーディングと呼びます。一般的に自動化されており、新規ユーザーが初回から主要機能に触れられるよう設計されています。
スマホアプリのオンボーディングは、通常シンプルなウェルカムガイドから始まります。初期設定の手順や主要機能の使い方を、わかりやすく案内します。
スマホアプリのオンボーディングの重要性
スマホアプリのオンボーディングが重要とされる理由は、次の通りです。
- 利用開始率の向上:丁寧でインタラクティブなスマホアプリのオンボーディングを設計したアプリは、ターゲットユーザーの利用開始率が高まります。さらにEngageLabのMA(マーケティングオートメーション)を活用すれば、オンボーディング施策やオムニチャネルマーケティングを自動化でき、よりスムーズな体験を提供できます。
- ユーザー定着率の向上:初回体験で満足度の高いスマホアプリのオンボーディングを提供できれば、長期的なユーザー定着率が向上します。設計が最適化されたオンボーディングを持つアプリは、ユーザーを維持できる可能性が約50%高いと報告されています。
- 利用ガイドの提供:すべてのユーザーがITに慣れているとは限りません。スマホアプリのオンボーディングは、操作方法を丁寧に説明する機会になります。
- プロダクト体験の向上:適切に設計されたスマホアプリのオンボーディングは、全体的なプロダクト体験を向上させます。その結果、満足度と継続率の向上につながります。
スマホアプリのオンボーディングの種類
スマホアプリのオンボーディングにはいくつかの種類があります。ここでは、それぞれの目的と役割を整理します。
- インタラクティブ型オンボーディング:タップ、スワイプ、スライドなどの操作体験を取り入れ、ユーザーの能動的な参加を促す。
- ミニマル型オンボーディング:初期設定をできる限り簡潔にし、最も重要な情報のみを提示する。
- パーソナライズ型オンボーディング:ユーザーのニーズに応じたカスタマイズ設定を行う。オンボーディング中に取得した情報を基に、内容をリアルタイムで最適化。
- チュートリアル型オンボーディング:ステップ形式で包括的に案内し、アプリ機能を体系的に理解できる設計とする。
- コンテキスト型オンボーディング:オンボーディング手法の一種。新規ユーザーだけでなく既存ユーザーも対象とし、アプリ内の各種ワークフローに自然に慣れてもらうことを目的とする。
出典:https://www.purchasely.com
以上が代表的なスマホアプリのオンボーディングの種類です。実際には、アプリの特性や業界によって多様な設計パターンが存在します。
次に、エンタープライズ向けに最適化されたスマホアプリのオンボーディング設計のポイントを見ていきます。
エンタープライズ向けスマホアプリのオンボーディング設計ベストプラクティス
プロセス設計
スマホアプリのオンボーディング効果を高めるには、次の設計フレームに沿うことが重要です。
- 登録ページ:サインアップ画面を設ける。アプリ利用の最初のステップとして、ユーザーのアカウント作成を促す。
- ウェルカムメッセージ:初回ログイン時に簡潔な歓迎メッセージを表示し、安心感を醸成する。
- インタラクティブガイド:アプリの主要機能について、ステップ形式でわかりやすく案内する。
- サポート案内:カスタマーサポート窓口やセルフヘルプリソースなど、利用可能なサポート情報を明示する。
オンボーディング成功のポイント
スマホアプリのオンボーディング設計で押さえるべき6つのポイントを紹介します。
- 短く分かりやすく:スマホアプリのオンボーディングにおけるアプリ内ガイドは、簡潔で明確に設計しましょう。基本的には5ステップ以内に収めることで、ユーザーが負担なく進められます。内容も直感的に理解できる表現を心がけることが大切です。
- 価値の高い機能を優先的に紹介:アプリに多くの機能があっても、最初からすべてを説明する必要はありません。情報が多すぎると、新規ユーザーの混乱や離脱につながる可能性があります。まずは特に重要で利用価値の高い機能に絞って紹介しましょう。
- ブランドの一貫性を保つ:オンボーディング体験では、視覚的な統一感を意識することも重要です。すべてのステップで同じブランドカラーやデザインテイストを用い、世界観を統一しましょう。
- スキップの選択肢を用意:アプリ内ガイドをスキップできるかどうかは、設計方針によって判断します。操作フローがシンプルな場合は、小さなスキップボタンを設けるとよいでしょう。ただしガイドが不可欠な設計であれば、オンボーディング完了を必須にする選択も考えられます。
- ステップ数を表示:オンボーディングの工程が長い場合は、全体のステップ数を表示しましょう。残りの工程が把握できることで、ユーザーは安心して進められます。
- 新機能を紹介する:最終ステップ完了後には、新機能の告知ページへ直接誘導できます。関心が高まっているタイミングで案内することで、利用拡大につなげられます。
上記のベストプラクティスを実践することで、スマホアプリのオンボーディング効果を高められます。ただし同時に、避けるべき設計ミスについてもあわせて理解しておきましょう。
- 不適切なデザイン:アプリ内オンボーディングは、ターゲットユーザーが最初に体験する重要な接点です。ブランドイメージと一貫性のあるデザインでなければ、ユーザーに違和感を与え、印象を損ねる恐れがあります。
- 情報過多:近年はユーザーの集中力が短く、情報を一度に詰め込まれることを好みません。オンボーディングですべてを説明しようとせず、重要な機能や主要アクションに絞ることが大切です。
- 複雑なステップ構成:オンボーディングの手順は、できる限り少なく設計することが重要です。5ステップを超える構成は、ユーザーに負担を与える可能性があります。
- 関連性の低いコンテンツ:オンボーディング内のコンテンツは、簡潔で目的に直結している必要があります。パーソナライズが進む中で、ユーザーは自分の利用目的に合った導線を期待しています。
- 分析活用の不足:オンボーディングが適切に機能しているかを分析することは不可欠です。ユーザー行動データを活用しなければ、改善の機会を逃してしまいます。
- ブランクステートの放置:一部のオンボーディングでは、何も表示されない画面(ブランクステート)が存在し、ユーザーを戸惑わせることがあります。CTAやチェックリスト、主要機能への導線を設け、常に次のアクションが分かる設計が重要です。
- テスト不足:オンボーディングフローがターゲットユーザーに適しているかを検証することが重要です。A/Bテストを実施することで、より適切なオンボーディング設計を検討できます。
EngageLab MA:エンタープライズ向けアプリオンボーディングの構築
スマホアプリのオンボーディングでは、多様な機能やベストプラクティス、ユーザー体験を考慮する必要があります。設計プロセスは複雑になりやすく、全体像を整理することが求められます。
こうした課題に対応する手段の一つが、EngageLab Marketing Automationです。
EngageLab 自動化プラットフォーム は、パーソナライズされたユーザージャーニー設計を可能にするオムニチャネル型の自動化プラットフォームです。マーケティング施策の設計と実行を効率化します。
EngageLab MAの主な機能
ここでは、EngageLab MAの主な機能を解説します。
ノーコードのビジュアルエディター:EngageLabは、ドラッグ&ドロップで操作できるノーコードのビジュアルエディターを搭載しています。複雑な設定なしで、さまざまなマーケティング施策やプロセスを設計できます。
豊富なテンプレート:新規ユーザー登録、プロダクトのトライアル、カート放棄対策などに対応したテンプレートを豊富に用意しています。用途別に選べるため、さまざまなプロセスを効率よく構築できます。
オムニチャネルマーケティング:オムニチャネルマーケティングを自動で実行できます。プッシュ通知、電子メール、エスエムエス、WhatsAppを通じて、ターゲットユーザーへ効率的にアプローチできます。
リアルタイム分析:リアルタイムでデータを分析できます。ユーザーの行動に応じて、スマホアプリのオンボーディングフローを即座に改善できます。
AIインサイト:AIがユーザーデータを包括的に分析します。マーケティング戦略やスマホアプリのオンボーディングフローをリアルタイムで最適化できます。
多様なジャーニー設計オプション:豊富なテンプレートを活用して、ユーザージャーニーを柔軟に設計できます。
スマホアプリのオンボーディングワークフローを迅速に構築
EngageLabのマーケティングオートメーション機能を活用すれば、スムーズなスマホアプリのオンボーディングワークフローを短時間で構築できます。具体的な活用方法を見ていきましょう。
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ステップ1
サインイン
EngageLabを開き、アカウントにサインインします。アカウントをお持ちでない場合は、新規作成が可能です。Google、Facebook、Apple、GitHubのアカウントでもログインできます。
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ステップ2
EngageLab MAを有効にする
ダッシュボードでマーケティングオートメーションをクリックすると、ユーザージャーニーの作成を開始できます。 -
ステップ3
ジャーニーを作成
ユーザージャーニーマーケティングのセクションに移動し、最初のジャーニーを作成をクリックします。 -
ステップ4
テンプレートを活用
EngageLab MAでは、ゼロからジャーニーを作成することも可能です。ただし、既存のテンプレートを活用することで、よりスムーズに設定を進められます。オンボーディング用テンプレートを選択すれば、アプリのオンボーディング設計を効率的に行えます。 -
ステップ5
テンプレートをカスタマイズ
オンボーディング用ジャーニーテンプレートが開きます。自社の要件に合わせて自由にカスタマイズできます。
オンボーディングのユーザージャーニーをカスタマイズ・設定するための主なオプションは以下の通りです。
まずはエントリーポイントの名称を設定します。あわせて、アプリを初めて起動した新規ユーザーなどの流入条件を設定します。
Waitコンポーネントを使用すると、メッセージの配信タイミングを設定できます。
この例では、オンボーディングプロセスの一環としてメールを送信するために、メールコンポーネントを追加しています。
SMSやプッシュ通知など、ほかのコンポーネントを追加することも可能です。適切なテンプレートを選択し、新規ユーザーを最適な形で迎えましょう。
App Pushコンポーネントを使うと、アプリのオンボーディングフロー内で新規ユーザーに配信するプッシュ通知を設定できます。
通知内容は自社で作成することも、テーマのみ指定してAIに生成させることも可能です。最後にExitコンポーネントを追加し、ユーザーオンボーディングを完了させます。
ジャーニー全体とオンボーディングフローの設計が完了したら、公開するボタンをクリックして公開します。
これで、アプリの初回起動など設定したエントリー条件を満たしたユーザーは、自動的に設計済みのオンボーディングジャーニーへ進みます。
このような自動化の仕組みでは、テンプレートを用途に合わせて一度設定すれば、その後はEngageLab MAによって自動で実行されます。
オンボーディングを自動化成功事例から学ぶスマホアプリのオンボーディング
ここでは、世界のトップ企業や人気スマホアプリが実践しているオンボーディング事例をご紹介します。
ベストプラクティスをどのように取り入れているのか、その具体的な工夫を見ていきましょう。
1. Wise
Wiseは、国際送金サービスを提供する世界的に人気の企業です。金融系アプリでありながら、ユーザーに誤解を与えない設計が特徴です。
多くのアプリとは異なり、Wiseではアカウント登録をしなくても為替レートを確認できます。この情報をオンボーディング段階で提示している点が大きな特長です。
オンボーディングの中でコア機能やメリットをすぐに伝えている、わかりやすい好例といえるでしょう。
2. Duolingo
Duolingoは人気の語学学習アプリです。ユーザーごとにカスタマイズされた学習パスを設計できることや、複数の学習方法を提供していることで知られています。
また、目標を選択し、新しいレベルを解放することでポイントを獲得できる、ユニークなゲーミフィケーション型のオンボーディングプロセスも特徴です。
3. Instagram
Instagramは、アプリオンボーディング体験においてトップクラスと評価されるサービスです。そのため、世界中で最も利用されているソーシャルメディアアプリの1つとなっているのも不思議ではありません。
プロセス全体はスピーディーかつ簡単で、直感的に進められる設計です。メールアドレスで新規アカウントを作成することも、Metaアカウントでサインインすることも可能です。
そのほかのプロフィール設定ステップもシンプルで理解しやすく、クリーンなインターフェースが初回体験をよりスムーズにしています。
まとめ
毎日のように数多くのアプリがリリースされる現代において、競争の激しい市場で差別化するためには、優れたアプリオンボーディング設計が不可欠です。上記で紹介したポイントや事例を参考にすれば、ユーザージャーニーを最適化し、ターゲットユーザーに強い印象を与えることができます。
さらに、EngageLab Marketing Automationを活用すれば、パーソナライズされたユーザージャーニーのワークフローを設計できます。今すぐEngageLab MAを導入し、アプリのオンボーディングフローをどのように変革できるか体感してみてください。









