WhatsAppメッセージの予約送信は一見シンプルに思えますが、多くの企業にとっては日々の業務で課題になりがちです。異なるタイムゾーンに対応しながら適切なタイミングで送信し、重要な顧客接点を逃さない運用が求められます。
現在、15億人以上がWhatsApp Businessを利用しています。配信タイミングは単なる要素ではなく、エンゲージメントやコンバージョン率、顧客体験に直接影響します。
課題は、WhatsAppに標準の予約送信機能がないことです。そのため、多くのチームが手作業や機能が限られたツールに頼っています。
本ガイドでは、iPhone・Android・Web・WhatsApp BusinessアプリでWhatsAppメッセージを予約送信する方法を解説します。さらに、自動化や高い到達率を求める企業向けに、スケーラブルなソリューションも紹介します。
WhatsAppに標準の予約送信機能はある?
可能です。ただし、多くのユーザーが想定する方法ではありません。
現時点でWhatsAppにはアプリ内の標準予約送信機能はありません。メールや一部のSNSのように、アプリ内で送信時刻を設定するだけで自動送信することはできません。
予約送信を行うには、次の方法を利用します。
- サードパーティーツール(個人利用や小規模向け)
- WhatsApp Business APIなどの高度なソリューション(企業向け)
これらを設定すれば、指定した時間に自動でメッセージを配信できます。オンライン状態を維持したり、手動で送信したりする必要はありません。
次のようなニーズがある場合、個人向けの方法ではなく、WhatsApp Business APIのような企業向けソリューションの検討がおすすめです。
- 一斉配信をしたい
- 配信時間を正確に指定したい
- 配信結果を分析したい
- CRMや業務システムと連携したい
- 通知・認証・リマインド配信を自動化したい
WhatsApp予約送信の方法比較
まずは、自分に合った方法を短時間で判断したい方のために、主な方法の違いをまとめました。
| 方法 | 個人利用 | 一斉配信 | 自動化 | 分析 | 安定性 | 企業利用 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| iPhoneショートカット | ○ | × | △ | × | △ | × |
| SKEDit / 拡張機能 | ○ | △ | △ | × | △ | △ |
| WhatsApp Businessアプリ | △ | × | △ | × | ○ | △ |
| WhatsApp Business API / EngageLab | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 注記:※ ○:対応 △:一部対応(条件あり) ×:非対応 | ||||||
少量の個人利用であれば簡易ツールでも対応できます。一方、法人利用・自動化・一斉配信・大規模配信を前提とする場合は、WhatsApp Business APIの活用がおすすめです。個人利用を想定している場合は、このまま下の手順解説をご確認ください。
WhatsAppメッセージを予約送信する方法【手順解説】
1 iPhoneでの方法
iPhoneでは、標準搭載の「ショートカット」アプリを使ってWhatsAppメッセージを予約できます。タスクを自動化できるため、追加アプリを使わずに設定できます。
ステップ1:「ショートカット」アプリを開きます。
ステップ2:画面下部の「オートメーション」タブを選択し、「新規オートメーション」をタップします。
ステップ3:「時刻」を選択して希望の日時を設定します。設定後に「次へ」をタップします。
ステップ4:新規オートメーションをタップします。新規の空白オートメーションを選択し、アクションを追加をタップします。
ステップ5:アプリタブを開き、WhatsAppを選択します。続いてメッセージを送信をタップします。
ステップ6:メッセージを入力し、送信先を選択します。最後に完了をタップします。
ステップ7:次へをタップし、確認なしで実行できるよう権限を許可します。
iPhoneのショートカットは、個人利用や単発の送信には便利です。ただし、法人での継続運用、一斉配信、分析、配信管理には向いていません。
2 Androidでの方法
SKEDitは、WhatsAppやTelegram、Messenger、メールなどに対応したメッセージ予約送信アプリです。WhatsAppおよびWhatsApp Businessの両方で利用できます。
ステップ1:PlayストアからSKEDitをダウンロードし、インストールします。
ステップ2:アプリを起動します。アカウントを作成するか、GmailまたはFacebookでログインします。
ステップ3:画面右下の「+」ボタンをタップします。
ステップ4:WhatsAppまたはWhatsApp Businessを選択します。
ステップ5:スケジュールタイプを選択します。連絡先やブロードキャストリストなどから選択できます。連絡先を選んだ場合は、その後受信者を追加します。
ステップ6:タイトルとメッセージを入力します。画像やファイルの添付も可能です。
ステップ7:日付や時間などの詳細を設定します。最後に画面上部のチェックマークをタップすると、WhatsAppメッセージ予約送信が完了します。
Android向けの予約送信アプリは、少量の送信には便利ですが、安定性や管理機能の面では企業利用に限界があります。継続的な運用や大規模配信には、より信頼性の高い方法が適しています。
3 WhatsApp Webでの方法
WhatsApp Webで予約送信するには、通常は標準機能では対応していないため拡張機能の導入が必要です。ここではBlueticksを例に、WhatsAppメッセージ予約送信の手順を紹介します。
ステップ1:Chrome Web StoreからBlueticksの拡張機能をインストールします。アカウントを作成するか、Gmailアカウントでログインします。
ステップ2:WhatsApp Webを開き、QRコードをスキャンしてアカウントにログインします。
ステップ3:予約送信したいグループまたは連絡先のチャット画面を開きます。
ステップ4:「メッセージを予約送信」のオプションが表示されるので、クリックします。
ステップ5:日付と時間を選択します。メッセージを入力し、ファイルを添付します。
ステップ6:送信を予約をクリックする。
WhatsApp Webの拡張機能は、PCから手軽に設定できる一方で、大規模配信、分析、自動化には対応しにくい方法です。チーム運用やビジネス用途では、運用負荷が高くなる可能性があります。
4 WhatsApp Businessアプリでの方法
WhatsApp Businessには、メッセージを直接予約送信する専用機能はありません。ただし「不在メッセージ」という標準機能が用意されています。本来は不在時に自動返信する機能ですが、WhatsAppメッセージ予約送信の代用として活用できます。
ただし、この機能は短いテキストメッセージの送信のみに対応しています。ファイルの添付はできません。高度な設定にも対応していません。
ステップ1:WhatsApp Businessを開く。
ステップ2:右上の三点メニュー(︙)をタップし、ビジネスツールを選択する。
ステップ3:不在メッセージをタップする。「不在メッセージを送信」をオンにする。
ステップ4:編集アイコンをタップする。メッセージを入力し、保存をタップする。
ステップ5:スケジュールをタップする。カスタムスケジュールを選択する。日付と時間を設定する。
ステップ6:送信先を選択し、保存をタップする。
ここまでがアプリ標準機能を使った設定方法です。しかし、ビジネス用途では機能面に限界があります。
WhatsApp Businessアプリは、自動応答や簡単な対応には活用できますが、本格的な時間指定配信、一斉送信、分析、自動化には十分ではありません。法人利用では、より拡張性のある仕組みが必要になります。
企業にとって標準の予約送信機能だけでは不十分な理由
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本格的な自動化や一斉配信には非対応
個人利用であれば、シンプルな予約送信でも十分な場合があります。しかし法人利用では、すぐに限界が見えてきます。ユーザーの行動やセグメント、カスタマージャーニーに応じてメッセージを自動配信する仕組みはなく、大規模なキャンペーンの実施は難しい状況です。 -
管理機能が限定的で、分析も不可
WhatsApp単体では、配信結果を可視化できません。到達率や開封率、エンゲージメントに関するデータも取得できないため、改善のための判断材料が不足します。その結果、配信タイミングやコンテンツ、全体戦略の最適化が難しくなります。 -
未送信・遅延のリスクがある
一部の代替ツールは、端末の稼働状況や不安定な設定に依存しています。スマートフォンの接続が切れたり、アプリが停止していたりすると、メッセージが送信されない、または遅延する可能性があります。タイミングが重要なビジネス用途では、無視できないリスクとなります。
WhatsAppメッセージ予約送信のビジネス活用例
1 マーケティングキャンペーン・プロモーション
新商品のリリースや期間限定オファー、季節キャンペーンに合わせてメッセージを予約送信できます。最適なタイミングで配信することで、エンゲージメントやコンバージョン率の向上が期待できます。
2 予約リマインド・各種通知
自動リマインドにより、無断キャンセルの防止や情報共有の徹底が可能です。予約確認や配送予定、イベント通知などを適切なタイミングで届けることで、顧客体験の向上につながります。
3 トランザクションメッセージ(例:ワンタイムパスワード、認証通知)
ワンタイムパスワードやアカウント通知などの重要なメッセージでは、正確なタイミングと高い信頼性が不可欠です。予約送信や条件に応じた自動配信を活用することで、必要な情報を適切なタイミングで届けられます。
4 顧客の再エンゲージメント・離脱防止
フォローアップや特別オファー、パーソナライズされたメッセージを通じて、休眠ユーザーとの接点を再構築できます。適切なタイミングでのアプローチは、継続利用の促進に効果的です。
5 注文状況の更新・配送通知
注文確認や発送状況、配送リマインドを計画的に配信することで、顧客への情報提供を強化できます。問い合わせ件数の削減にもつながり、信頼関係の構築にも有効です。
大規模にWhatsAppメッセージ予約送信を行う方法(APIソリューション)
WhatsApp Business APIとは?
WhatsApp Business APIは、自動化や拡張性、安定性を求める中堅・大企業向けに設計された仕組みです。自社システムとWhatsAppメッセージを直接連携できるため、業務フローに組み込んで運用できます。
APIでの予約送信の仕組み
手動設定とは異なり、バックエンドシステムやCRM、マーケティングプラットフォームからメッセージの予約送信や条件に応じた自動配信が可能です。一斉配信や正確な時間指定、ワークフローに基づく自動化を実現します。
APIの導入方法
通常のアプリとは異なり、APIは直接ダウンロードできません。一般的には、以下の方法で利用されています。
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Metaなどの公式プロバイダーを通じて導入する
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または、EngageLabのような認定Business APIプロバイダーを利用する(導入設定やホスティング、運用管理まで一括で対応)
これらのプロバイダーが技術統合やコンプライアンス対応、インフラ管理を担います。そのため、企業はゼロから構築することなく、運用負担を抑えながらスムーズにメッセージ配信を開始できます。
大量のメッセージ配信を行っている場合やキャンペーンを運用している場合、または重要な通知を確実に届ける必要がある場合には、APIの導入を検討する価値があります。基本的なツールと比べて、より高い信頼性と拡張性を備えています。
EngageLabでWhatsApp Business APIを活用しメッセージを予約送信する方法
前述のサードパーティーツールは基本的な用途には対応できますが、信頼性や拡張性の面で十分とはいえない場合があります。配信が不安定になることもあり、利用方法によってはアカウント制限につながる可能性もあります。
そのため、ビジネスコミュニケーションにおいてはリスクのある選択肢となる可能性があります。
法人利用であれば、より信頼性の高い選択肢がWhatsApp Business APIです。
安全な環境で大規模な予約送信が可能になり、配信管理や到達率の面でも優れています。公式ポリシーに準拠した運用も実現できます。
ただし、APIを利用するには通常、認定プロバイダーとの契約が必要です。Metaに認定されたプラットフォームを利用することで、インフラ構築やコンプライアンス対応を円滑に進められます。さらに既存システムとの連携もスムーズです。
EngageLabのWhatsApp Business APIプロバイダーを利用するメリット
EngageLab(WhatsApp Business APIプロバイダー) はMeta認定のビジネスパートナーです。強力な顧客エンゲージメントプラットフォームとして、次の特長を備えています。
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高い配信信頼性:大規模配信を前提に設計され、安定した到達を実現
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公式準拠の運用:認定APIに基づく仕組みにより、アカウント制限のリスクを軽減
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スムーズなシステム連携:CRMやマーケティングプラットフォームと簡単に連携可能
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豊富なメッセージ形式:画像・動画・ボタンなどインタラクティブなコンテンツに対応
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一元的な分析機能:配信状況やエンゲージメント、成果をまとめて可視化
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自動化機能:ユーザー行動や業務フローに応じたトリガー配信や予約送信に対応
EngageLabのようなプラットフォームを活用すれば、予約送信を単発作業ではなく自動化ワークフローの一部として組み込めます。
キャンペーンを事前に設計し、ユーザー行動に応じてメッセージを自動配信できます。大規模配信も効率的に管理できます。
手動送信や簡易ツールと比べて、到達率の向上が期待できます。
あわせて作業時間や運用負担の削減にもつながります。メッセージ配信の規模が拡大しても、継続的に運用しやすい方法です。
EngageLabが向いている利用シーン
EngageLabを活用することで、単なる予約送信だけでなく、日常のビジネスコミュニケーションを一元的に管理できます。
- キャンペーンの時間指定配信:セールや新商品告知を最適なタイミングで配信
- 予約確認・リマインド通知:無断キャンセル防止や来店率向上に活用
- 注文・配送ステータス通知:問い合わせ削減と顧客満足度向上に貢献
- OTPや認証メッセージの自動送信:重要な通知を安定して配信
- ユーザー行動に応じたフォローアップ配信:再訪促進や離脱防止に活用
特に、継続的に配信を行う企業や、通知・認証・マーケティングメッセージを複数部門で管理したい企業に適しています。
EngageLabでWhatsAppメッセージ予約送信を行う方法
ステップ1: ブラウザを開き、EngageLabにアクセスします。アカウントを作成するか、ソーシャルアカウントを使用してログインします。
ステップ2:WhatsAppをクリックします。
ステップ3:ビジネスアカウントを登録します。その後、送信に使用する番号を登録し、認証を完了します。
ステップ4:左側メニューのメッセージテンプレートをクリックし、テンプレートを作成を選択します。画像や動画などを追加し、配信したいメッセージテンプレートを作成します。
ステップ5:左側メニューから送信メッセージ > テンプレートメッセージをクリックします。次に送信番号を選択し、送信時間で配信日時を設定します。宛先番号を入力するかファイルをアップロードし、最後にテンプレートを選択して送信をクリックします。
無料で試してみるWhatsAppメッセージ予約送信に関するよくあるご質問
1 WhatsAppアプリ内で直接予約送信できますか?
いいえ。WhatsAppには標準の予約送信機能はありません。そのため、個人利用では外部ツールが必要です。ビジネス用途で予約送信や自動化を行う場合は、WhatsApp Business APIの利用が必要です。
2 WhatsAppメッセージの予約送信にサードパーティーツールを使っても安全ですか?
利用方法によります。単発の送信や小規模な配信であれば問題なく使える場合があります。ただし、一斉配信やビジネス利用では不安定になることがあり、公式ポリシーに準拠していない場合はアカウント制限のリスクもあります。
3 WhatsAppのグループチャットで予約送信するにはどうすればよいですか?
SKEDitなど一部のサードパーティーツールは、グループチャットへの予約送信に対応しています。ただし、多くは端末の権限やバックグラウンド動作に依存するため、安定性は環境によって異なります。
4 予約時間にインターネットへ接続していない場合はどうなりますか?
多くのサードパーティーツールでは、指定時刻にメッセージは送信されません。端末が再接続されたタイミングで送信されるのが一般的で、その結果遅延が生じる可能性があります。
5 予約したWhatsAppメッセージは編集やキャンセルができますか?
はい。多くのツールやAPI型プラットフォームでは、送信前であれば予約メッセージの編集や削除が可能です。直前の変更にも対応可能です。
6 企業でWhatsApp予約送信を行うには何が必要ですか?
小規模な利用であれば、外部ツールや簡易的な方法で対応できる場合があります。ただし、法人利用で一斉配信、自動化、分析、安定した配信管理まで必要な場合は、WhatsApp Business APIの利用が適しています。一般的には、Meta認定のプロバイダーを通じて導入・運用を行います。
7 WhatsApp Business APIはどのような企業に向いていますか?
WhatsApp Business APIは、定期的に顧客通知を送る企業、キャンペーン配信を行うマーケティングチーム、OTP・配送・予約通知などの重要なメッセージを安定して送りたい事業者に向いています。手動運用では限界がある場合や、複数チャネルを横断して顧客コミュニケーションを最適化したい企業にも適しています。
まとめ
WhatsAppメッセージの予約送信は、時間の節約や配信の一貫性向上に役立ちます。ただし、最適な方法は利用目的によって異なります。
個人利用や少量配信であれば、SKEDitやiPhoneのショートカットでも対応可能です。操作は簡単ですが、信頼性や制御面には一定の制限があります。
法人利用では、こうした制限がボトルネックになることがあります。拡張性が求められる場合や、高いセキュリティとパフォーマンスが必要な場合には、WhatsApp Business APIが適しています。
EngageLabのような公式ソリューションを導入すれば、キャンペーンの自動化や大規模配信、効果測定まで対応できます。到達率やアカウントリスクを心配することなく活用できます。
WhatsAppの予約送信は単に時間を指定する機能ではありません。事業の成長に応じて、適切な配信環境を選ぶことが重要です。
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