WhatsAppには、アプリ内で送信日時を指定する一般的な予約送信機能はありません。iPhoneではショートカット、AndroidやWebでは外部ツールを使う方法があります。
WhatsApp Businessアプリの「不在メッセージ」は、指定した時間帯に受信したメッセージへ自動返信する機能であり、任意の相手へ指定日時に送る予約送信とは異なります。
この記事では、iPhone・Android・WebでWhatsAppメッセージの予約送信を設定する方法と、WhatsApp Businessアプリで不在メッセージを設定する手順を解説します。法人向けには、一斉配信や配信管理、システム連携を行う方法も紹介します。
WhatsAppに標準の予約送信機能はある?
予約送信は可能です。ただし、アプリ内で日時を指定する一般的な方法ではありません。
現時点でWhatsAppにはアプリ内の標準的な予約送信機能がありません。メールや一部のSNSのように、アプリ内で送信時刻を設定するだけでは自動送信できません。
予約送信には、主に次の方法を利用します。
- サードパーティーツール(個人利用や小規模向け)
- WhatsApp Business APIなどの高度なソリューション(企業向け)
端末や外部ツールを使う方法では、指定時刻の接続状況、権限設定、バックグラウンド動作によって、送信時に操作が必要になったり、送信されなかったりする場合があります。企業向けの配信基盤では、端末に依存しない運用も検討できます。
個人で少量のメッセージを送る場合は簡易的な方法を利用できます。一方、一斉配信や配信管理、システム連携が必要な企業では、WhatsApp Business APIなどの仕組みを検討します。詳しい違いは、次の比較表で確認できます。
WhatsApp予約送信の方法比較
自分に合った方法を選びやすいように、主な予約送信方法の違いをまとめました。
| 方法 | 個人利用 | 一斉配信 | 自動化 | 分析 | 安定性 | 企業利用 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| iPhoneショートカット | ○ | × | △ | × | △ | × |
| SKEDit / 拡張機能 | ○ | △ | △ | × | △ | △ |
| WhatsApp Businessアプリ | △ | × | △ | × | ○ | △ |
| WhatsApp Business API / EngageLab | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 注記:※ ○:対応 △:一部対応(条件あり) ×:非対応 | ||||||
個人で少量のメッセージを送る場合は、簡易ツールでも対応できます。一方、法人での利用や自動化、一斉配信、大規模配信を想定している場合は、WhatsApp Business APIが選択肢になります。なお、表内のWhatsApp Businessアプリは「不在メッセージ」による自動返信を指し、指定した相手へ任意の日時に送る予約送信ではありません。個人利用を想定している方は、続けて以下の手順をご確認ください。
WhatsAppメッセージを予約送信する方法【手順解説】
1 iPhoneでの方法
iPhoneでは、標準搭載の「ショートカット」アプリを使ってWhatsAppメッセージの予約送信を設定できます。追加のアプリをインストールせずに利用できる方法です。
ステップ1:「ショートカット」アプリを開きます。
ステップ2:画面下部の「オートメーション」タブを選択し、「新規オートメーション」をタップします。
ステップ3:「時刻」を選択して希望の日時を設定します。設定後に「次へ」をタップします。
ステップ4:新規オートメーションをタップします。新規の空白オートメーションを選択し、アクションを追加をタップします。
ステップ5:アプリタブを開き、WhatsAppを選択します。続いてメッセージを送信をタップします。
ステップ6:メッセージを入力し、送信先を選択します。最後に完了をタップします。
ステップ7:次へをタップし、確認なしで実行できるよう権限を許可します。
iPhoneのショートカットは、個人利用や単発の送信に便利です。ただし、法人での継続運用や一斉配信、分析、配信管理には向いていません。
2 Androidでの方法
SKEDitを使うと、AndroidでWhatsAppメッセージの予約送信を設定できます。利用できる機能や画面はアプリのバージョンによって変わる場合があります。
インストール前に、必要な端末権限、プライバシーポリシー、アカウント情報の管理方法を確認しておきましょう。
ステップ1:PlayストアからSKEDitをダウンロードし、インストールします。
ステップ2:アプリを起動します。アカウントを作成するか、GmailまたはFacebookでログインします。
ステップ3:画面右下の「+」ボタンをタップします。
ステップ4:WhatsAppまたはWhatsApp Businessを選択します。
ステップ5:スケジュールタイプを選択します。連絡先やブロードキャストリストなどから選べます。連絡先を選んだ場合は、続けて受信者を追加します。
ステップ6:タイトルとメッセージを入力します。必要に応じて、画像やファイルも添付できます。
ステップ7:日付や時間などを設定します。最後に画面上部のチェックマークをタップすると、予約送信の設定が完了します。
Android向けの予約送信アプリは、少量の送信に利用できます。ただし、端末の権限やバックグラウンド動作に依存するため、企業で継続的に利用する場合は、端末に依存しない配信方法も検討するとよいでしょう。
3 WhatsApp Webでの方法
WhatsApp Webには通常、予約送信の標準機能がないため、外部の拡張機能を使う方法があります。ここではBlueticksを例に、掲載時点の画面に沿って予約送信の手順を紹介します。
拡張機能を追加する前に、要求される権限、プライバシーポリシー、WhatsAppアカウント情報の取り扱いを確認してください。画面や利用できる機能は、拡張機能の更新によって変わる場合があります。
ステップ1:Chrome Web StoreからBlueticksの拡張機能をインストールします。アカウントを作成するか、Gmailアカウントでログインします。
ステップ2:WhatsApp Webを開き、QRコードをスキャンしてアカウントにログインします。
ステップ3:予約送信したいグループまたは連絡先のチャット画面を開きます。
ステップ4:表示された「メッセージを予約送信」をクリックします。
ステップ5:日付と時間を選択します。メッセージを入力し、ファイルを添付します。
ステップ6:送信を予約をクリックします。
WhatsApp Webの拡張機能は、PCから設定できる方法です。一方、対応機能や動作条件は拡張機能によって異なるため、チームで継続運用する場合は、権限管理や運用方法を事前に確認しておきましょう。
4 WhatsApp Businessアプリで不在メッセージを設定する方法
WhatsApp Businessには、指定した日時にメッセージを能動的に送る専用の予約送信機能はありません。一方、標準機能の「不在メッセージ」では、あらかじめ設定した時間帯に、受信したメッセージへ自動返信できます。
不在メッセージは通常の予約送信とは異なりますが、営業時間外の案内を自動化したい場合に利用できます。送信できるのは短いテキストメッセージで、ファイルの添付や高度な配信設定には対応していません。
ステップ1:WhatsApp Businessを開きます。
ステップ2:右上の三点メニュー(︙)をタップし、ビジネスツールを選択します。
ステップ3:不在メッセージをタップし、「不在メッセージを送信」をオンにします。
ステップ4:編集アイコンをタップします。メッセージを入力し、保存をタップします。
ステップ5:スケジュールをタップし、カスタムスケジュールを選択します。続いて、日付と時間を設定します。
ステップ6:送信先を選択し、保存をタップします。
以上が、不在メッセージを設定する手順です。営業時間外の自動返信には利用できますが、指定した相手へ任意の日時にメッセージを送る予約送信とは目的が異なります。
不在メッセージは、営業時間外の案内や返信までの目安を自動で伝えたい場合に向いています。一斉配信や本格的な時間指定配信、分析、システム連携には、別の仕組みが必要です。
企業では簡易的な予約送信方法だけでは不十分な理由
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一斉配信や条件に応じた自動化に対応しにくい
端末や外部ツールを使う方法では、ユーザー行動やセグメントに応じた配信を継続的に管理しにくくなります。配信件数が増えると、手作業による運用負荷も高くなります。 -
配信結果をまとめて確認しにくい
簡易的な方法では、配信状況やエンゲージメントを一元的に確認できない場合があります。結果を把握できないと、配信時間やメッセージ内容を改善しにくくなります。 -
端末の状態によって未送信や遅延が発生する可能性がある
端末の接続やバックグラウンド動作に依存する方法では、指定した時間に送信されないことがあります。時間が重要な通知では、運用上のリスクになります。
WhatsAppメッセージ予約送信のビジネス活用例
1 マーケティングキャンペーン・プロモーション
新商品のリリースや期間限定オファー、季節キャンペーンに合わせてメッセージを予約送信できます。ユーザーが確認しやすい時間に配信することで、エンゲージメントやコンバージョン率の向上が期待できます。
2 予約リマインド・各種通知
自動リマインドを活用すると、無断キャンセルの防止や情報共有の漏れを減らしやすくなります。予約確認や配送予定、イベント通知などを適切なタイミングで届けることは、顧客体験の向上にもつながります。
3 イベント開催前・契約更新前の案内
イベントの開催日や契約の更新日に合わせて、事前案内を予約送信できます。必要な手続きや準備事項をあらかじめ知らせることで、確認漏れを減らしやすくなります。
4 顧客の再エンゲージメント・離脱防止
フォローアップや特別オファー、ユーザーに合わせたメッセージを送ることで、休眠ユーザーとの接点を再構築できます。適切なタイミングでのアプローチは、継続利用の促進にも役立ちます。
5 注文状況の更新・配送通知
注文確認や発送状況、配送リマインドを計画的に配信することで、顧客に必要な情報を適切なタイミングで届けられます。問い合わせ件数の削減や、信頼関係の構築にもつながります。
大規模にWhatsAppメッセージ予約送信を行う方法(APIソリューション)
WhatsApp Business APIとは?
WhatsApp Business APIは、大量配信やシステム連携を前提にWhatsAppメッセージを運用するための仕組みです。自社システムと連携し、メッセージ配信を業務フローに組み込めます。
APIでの予約送信の仕組み
バックエンドシステムやCRM、マーケティングプラットフォーム側で送信時刻や条件を管理し、WhatsAppメッセージを配信します。利用できる予約設定や自動化の範囲は、接続するサービスによって異なります。
APIの導入方法
APIは、通常のアプリのようにダウンロードして使うものではありません。一般的には、次の方法で導入します。
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WhatsApp Business APIを自社システムと連携して運用する
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EngageLabのようなWhatsApp配信サービスを利用する
対応する設定や運用支援の範囲は、利用するサービスによって異なります。
予約配信の設定方法、想定する配信件数、管理したい項目、既存システムとの連携範囲を確認し、自社の運用要件に合う方法を選びましょう。
EngageLabでWhatsApp Business APIを活用しメッセージを予約送信する方法
EngageLabでWhatsAppメッセージ予約送信を行う方法
ステップ1: ブラウザを開き、EngageLabにアクセスします。アカウントを作成するか、ソーシャルアカウントでログインします。
ステップ2:WhatsAppをクリックします。
ステップ3:ビジネスアカウントを登録します。続いて、送信に使用する番号を登録し、認証を完了します。
ステップ4:左側メニューのメッセージテンプレートをクリックし、テンプレートを作成を選択します。必要に応じて画像や動画を追加し、配信するメッセージテンプレートを作成します。
ステップ5:左側メニューから送信メッセージ > テンプレートメッセージをクリックします。送信番号を選択し、送信時間で配信日時を設定します。宛先番号を入力するかファイルをアップロードした後、テンプレートを選択して送信をクリックします。
EngageLabが向いている利用シーン
EngageLabでは、WhatsAppメッセージの配信日時を設定し、配信業務を管理できます。配信件数が増え、複数の担当者や既存システムと連携して運用したい場合は、必要な管理項目や連携方法を確認したうえで検討するとよいでしょう。
たとえば、キャンペーンや予約リマインドを指定した日時に配信し、配信状況をまとめて確認したい場合に候補になります。CRMやマーケティングプラットフォームとの連携が必要な場合は、利用できる連携方法を事前に確認してください。
WhatsAppメッセージ予約送信に関するよくあるご質問
1 不在メッセージは予約送信と同じですか?
いいえ。不在メッセージは、設定した時間帯に受信したメッセージへ自動返信する機能です。指定した相手へ任意の日時にメッセージを送る予約送信とは、目的と動作が異なります。
2 WhatsAppのグループチャットで予約送信するにはどうすればよいですか?
グループチャットへの対応状況は、利用するツールによって異なります。利用前に、送信対象、必要な端末権限、バックグラウンドでの動作条件を確認しておきましょう。
3 予約時間にインターネットへ接続していない場合はどうなりますか?
予約時刻に端末がインターネットへ接続されていない場合の動作は、利用するツールによって異なります。指定時刻に送信されないこともあるため、接続条件や再送の有無を事前に確認してください。
4 予約したWhatsAppメッセージは編集やキャンセルができますか?
編集やキャンセルの可否、変更できる期限は、利用するツールや配信方法によって異なります。予約を設定する前に、管理画面で変更できる項目と締切を確認しておきましょう。
まとめ
WhatsAppメッセージの予約送信は、送信作業の効率化や、配信タイミングの統一に役立ちます。ただし、適した方法は利用目的によって異なります。
個人利用や少量配信であれば、SKEDitやiPhoneのショートカットも選択肢になります。ただし、送信時の接続状況、端末権限、バックグラウンド動作など、利用する方法の条件を確認しておきましょう。
法人利用では、配信件数、担当者数、一斉配信の必要性、配信状況の確認方法、CRMなどとの連携要件を整理することが重要です。端末だけで管理しにくい場合は、WhatsApp Business APIを利用した配信方法を検討するとよいでしょう。
EngageLabを検討する場合は、必要な配信件数、予約配信の運用方法、管理項目、既存システムとの連携方法を確認してください。
WhatsAppの予約送信では、時間を指定するだけでなく、配信規模や運用体制に合った環境を選ぶことが重要です。







