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佐藤 健一

更新日:2026-07-21

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ライブアクティビティとは、iPhoneのロック画面やDynamic Island(ダイナミックアイランド)にリアルタイム情報を表示できる機能です。

ライブアクティビティを許可すると、対応アプリは配送状況や試合経過など、進行中の情報をロック画面に表示できるようになります。すべてのアプリが常時表示されるわけではなく、対応アプリで表示対象の活動が進行している場合に利用されます。

この記事では、ライブアクティビティの仕組み、ロック画面とアプリごとの設定方法、オフにした場合の影響、プッシュ通知との違いを解説します。自社アプリで活用する場合の実装と配信の分担もあわせて整理します。

iPhoneライブアクティビティ

ライブアクティビティとは?

iPhoneのライブアクティビティとは何かを解説するアイコン 解説

ライブアクティビティとは、iOS 16.1でAppleが導入した機能です。対応するiPhoneのロック画面に、進行中のタスクやイベントの情報を継続して表示します。Dynamic Islandでの表示は、Dynamic Islandに対応するiPhoneで利用できます。

iOSのライブアクティビティ表示例

出典:Apple Developer「ライブアクティビティ」

ライブアクティビティでは、スポーツの試合速報やフードデリバリーの配達状況などを表示できます。利用者はアプリを何度も開かずに、進行状況をロック画面で確認できます。

表示内容やレイアウトはアプリ側で設計します。開始から終了まで状態が変化し、利用者が途中経過を繰り返し確認する情報と相性のよい機能です。

ライブアクティビティの仕組み

ライブアクティビティの更新の仕組み

参考:Apple Developer「ライブアクティビティ」

ライブアクティビティは、一つの進行中のタスクやイベントを継続して表示します。アプリ内の処理やリモートプッシュから更新情報を受けると、表示内容を現在の状況に合わせて変更できます。

アプリ側ではActivityKitを使ってライブアクティビティの状態を定義し、WidgetKitとSwiftUIでロック画面やDynamic Islandに表示するUIを作成します。表示する情報と更新方法は、アプリの用途に合わせて設計します。

ライブアクティビティとプッシュ通知の違い

ライブアクティビティとプッシュ通知は、どちらも利用者に情報を届ける機能ですが、表示単位と使い方が異なります。

  • 表示単位:一般的なプッシュ通知はメッセージ単位で届きます。ライブアクティビティは、一つの進行中の情報を継続して表示し、状況に合わせて内容を更新します。
  • 表示時間:プッシュ通知は通知センターに蓄積されます。ライブアクティビティは、タスクやイベントが続いている間、ロック画面に進行状況を表示します。
  • 向いている用途:プッシュ通知はお知らせ、リマインド、アラートなどに適しています。ライブアクティビティは、配送追跡や試合速報のように途中経過が変化する情報に適しています。

プッシュ通知は新しい情報が届いたことを知らせ、ライブアクティビティは進行中の状況を確認し続けるために使います。プッシュ通知について詳しく知りたい場合は、プッシュ通知とは?【最新ガイド】をご覧ください。

iPhoneのライブアクティビティ設定方法

ライブアクティビティは、iOS 16.1以降を搭載した対応iPhoneで利用できます。設定には、ロック画面での利用をまとめて切り替える方法と、アプリごとに切り替える方法があります。

ロック画面でライブアクティビティをオン・オフにする

iPhoneでライブアクティビティを設定する画面

ロック画面でライブアクティビティを利用するかまとめて切り替える場合は、次の手順で設定します。

  • 1. 「設定」を開く:iPhoneの「設定」アプリを開きます。
  • 2. パスコード設定を開く:Face ID搭載端末では「Face IDとパスコード」、ホームボタンのある端末では「Touch IDとパスコード」をタップします。
  • 3. パスコードを入力する:画面の案内に従って、iPhoneのパスコードを入力します。
  • 4. オン・オフを切り替える:「ロック中にアクセスを許可」にある「ライブアクティビティ」を切り替えます。

この設定をオンにすると、対応アプリのライブアクティビティをロック画面で確認できます。対応アプリがインストールされていても、進行中の活動がなければ表示されません。

アプリごとにライブアクティビティを設定する

特定のアプリだけ表示を止めたい場合は、アプリごとの設定を変更します。

  • 1. 「設定」を開く:iPhoneの「設定」アプリを開きます。
  • 2. 「アプリ」を選ぶ:アプリ一覧から設定を変更したいアプリをタップします。
  • 3. ライブアクティビティを切り替える:「ライブアクティビティ」を開き、オンまたはオフにします。

メニュー名や表示される項目は、iOSのバージョンやアプリの対応状況によって異なる場合があります。「ライブアクティビティ」が表示されない場合は、そのアプリが機能に対応しているか確認してください。

ライブアクティビティをオフにするとどうなる?

アプリごとの設定をオフにすると、そのアプリのライブアクティビティは表示されなくなります。ロック画面の設定をオフにすると、ロック画面からライブアクティビティを確認できなくなります。

この設定はライブアクティビティの表示を切り替えるものです。通常のプッシュ通知は「設定」の「通知」で別に管理するため、必要に応じてアプリごとの通知設定も確認してください。

ロック画面に表示する内容によっては、端末を置いている間に周囲から見える可能性があります。表示したくない情報がある場合は、対象アプリのライブアクティビティをオフにするとよいでしょう。

ライブアクティビティを自社アプリで活用する場面

ライブアクティビティは、開始から終了まで状態が変化し、利用者が途中経過を何度も確認する機能に適しています。代表的な活用場面を確認します。

配送・配車

配送サービスや配車アプリでは、現在地、到着予定時刻、配送ステータスなどをロック画面に表示します。たとえばUberでは、利用者がドライバーの到着状況や移動の進行状況を追えます。

Uberアプリのライブアクティビティ表示例

スポーツ・イベント

スポーツやイベントのアプリでは、試合のスコアや経過時間、進行状況を随時更新します。ESPNのようなスポーツアプリを利用すれば、アプリを開き直さずに試合経過を追えます。

ESPNアプリのライブスコア表示例

フィットネス・健康

ワークアウト中の経過時間や距離、進捗をロック画面に表示すれば、利用者がアプリの画面へ戻る回数を減らせます。

Eコマース

注文受付、発送、配達中、配達完了といったステータスを順次更新すれば、利用者は注文履歴を開かずに配送の進行状況を把握できます。

ライブアクティビティが向いている情報

すべてのお知らせをライブアクティビティにする必要はありません。次の条件に当てはまる情報は、導入候補になります。

  • 開始と終了が明確:配車、配送、試合、タイマーなど、進行中の期間が決まっている情報。
  • 途中で状態が変わる:現在地、残り時間、スコア、注文ステータスなど、更新する意味がある情報。
  • 利用者が繰り返し確認する:アプリを何度も開く代わりに、ロック画面で確認できると便利な情報。
  • 短時間で把握できる:一目で状況が分かり、長い説明や複雑な操作を必要としない情報。

自社アプリで採用する場合は、表示UIを作るアプリ側の実装と、状態を更新する配信側の処理を分けて設計します。

EngageLab AppPushでライブアクティビティを配信・更新する流れ

ライブアクティビティの表示UIや状態は、アプリ側で実装します。一方、配送状況や試合経過のようにサーバー側で変化する情報を、アプリを開いていない間もロック画面へ反映するには、APNsを通じて更新情報を送る仕組みが必要です。

EngageLab AppPushは、ActivityKitで実装したライブアクティビティに対し、APNs経由で開始・更新・終了の情報を送信します。つまり、ライブアクティビティの画面そのものを作る製品ではなく、実装済みのライブアクティビティを遠隔から更新する配信基盤として利用できます。

ライブアクティビティの実装とリモート更新の分担

ActivityKitで実装したライブアクティビティをEngageLab AppPushとAPNsで更新する流れ

アプリ側で表示UIと状態を実装する

開発担当者は、メインプロジェクトでActivityKitを使い、ライブアクティビティの状態を管理します。ウィジェット拡張ではWidgetKitとSwiftUIを使い、ロック画面やDynamic Islandに表示するUIを作成します。

開発チームは、表示する固定情報と変化する状態を定義します。EngageLabを導入する場合も、表示UIと状態を扱う実装はアプリ内に必要です。

APNsとEngageLab AppPushを連携する

リモートプッシュでライブアクティビティを更新するには、APNsの設定とp8証明書が必要です。EngageLabのライブアクティビティ更新はp12証明書に対応していないため、管理画面ではトークン認証用のp8証明書を設定します。

アプリはActivityKitが発行するpush tokenを取得し、EngageLabへ登録します。登録後は、EngageLabを経由して対象のライブアクティビティへ更新情報を送信できます。

APIで開始・更新・終了を送信する

EngageLabのCreate Push APIでは、ライブアクティビティの開始、更新、終了を指定できます。送信する状態は、アプリ側で定義した内容と一致させる必要があります。

実装手順、push tokenの登録方法、送信条件は、iOS Live Activitiesのベストプラクティスにまとめています。コードやAPIパラメータの詳細も、同ドキュメントで確認してください。

自社アプリでの実装範囲や配信方法を確認したい場合は、EngageLabにご相談ください。

まとめ

ライブアクティビティとは、配送状況や試合経過などの進行中の情報を、iPhoneのロック画面や対応機種のDynamic Islandに継続して表示する機能です。許可後もすべてのアプリが常時表示されるわけではなく、ロック画面での利用とアプリごとの許可設定を、それぞれオン・オフにできます。

自社アプリで活用する場合は、ActivityKit、WidgetKit、SwiftUIを使った実装と、APNsを通じて状態を更新する配信処理が必要です。EngageLab AppPushは、実装済みのライブアクティビティへ更新情報を配信します。